クロスジヒメアツバ 成虫

最近、近隣で見かけて写真に撮っていた蛾である。

大きさは、前翅長8ミリぐらい。

一瞬、ツトガ科の蛾の形に似ていると感じたが、ここ数年の生物観察の成果で、凄い小さなヤガ科の蛾であろうとの予測が立った。

案の定、ヤガ科ミジンアツバ亜科のクロスジヒメアツバに落ち着いた。

幼虫の食草は、ソラマメの根との情報もあった……一応、情報として載せておく。

ちなみに、この蛾は、ヨーロッパやオーストラリアにも居るらしい。世界広範囲に拡がっている事実を考えると、誕生からの古い歴史を感じさせてくれる蛾であろう。 

私が写真に撮った個体は、色が薄めであるが、ネット上に出てくるクロスジヒメアツバの写真は、濃い色目の個体が多い。

最近、急に冷え込んで来たが、冬に向かう気温の低下の中で、昆虫達との遭遇もめっきり減ったが、そんな季節に出会えた蛾であった。ちなみに、同じ日に見かけた蛾には、マエアカスカシノメイガがいた。

ホソバネキンウワバ? 成虫

最近、近隣で、この蛾を見かけて写真に撮っていた。

大きさは、前翅長18ミリぐらいだったのではなかろうか。とにかく、頭部にヒサシのようなもののある不思議な姿であるが、私が写した個体は極端な部類であって、ヤガ科キンウワバガ亜科のキンウワバの仲間である事は突き止めた。

そして、似た種に、ミツモンキンウワバ、イチジクキンウワバ、そして一応本種、ホソバネキンウワバがいるところまで絞った。

しかし、昨今のネット情報にありがちな事だが、この似た3種の情報や写真がグチャグチャに混乱していて、正解を導き出す事が難しい状態だと感じ取った。

一応、3種とも、幼虫の食草は似ていて、ダイズやニンジンやゴボウ等、似通っている。

そして、ミツモンキンウワバの方は、黒紫っぽい色合いで、イチジクキンウワバと紹介されている蛾達には褐色の要素が入っているものが多かった気がする。この点から、私は、上の写真の個体をミツモンキンウワバ?と紹介したかったが、ホソバネキンウワバというネット上で情報の少ない種でありながら近似種の存在を知り、タイトルには、ホソバネキンウワバ?を選んだ。

理由があるとしたら、この蛾の写真を見返していた時に芽生えた第一印象は、頭部の形もあるが、上翅の細さであった。こんなにスッキリしたシャープなラインの上翅を持つっている蛾という事から、シャチホコガ科やスズメガ科の路線を真っ先に見当した次第である。実際は、ヤガ科キンウワバガ亜科の蛾であったのだが。

クヌギカレハ 成虫

最近、近隣で、この大きめの蛾を見かけて写真に撮っていた。

前翅長で4センチ以上あり、大きい部類の蛾だと思う。

口先が少し尖り、斜め下に向いているところから、カレハガの仲間ではないかと予測した。似た毛色に、タケカレハがいるが、明らかにタケカレハよりは大きく、紋様も目立った特徴がなく、上の写真の蛾の方が、シンプルな気がする。

ここで、クヌギカレハという種がそっくりなのと、10月/11月に成虫が現れる秋の蛾という情報を読むと、上の写真の個体は、クヌギカレハであろうとの結論に至った。

幼虫は、毒毛を持ったとても大きいタイプで、この蛾がいた近くでも過去に目撃したことがある。そして、この幼虫は自宅庭でも見たことがあるが、いかんせん、クヌギカレハの幼虫とカレハガの幼虫の区別をしっかりとしている情報をネット上で見つける事は出来ず、過去にこのタイプの幼虫を私は、カレハガ幼虫というタイトルで、ブログでは紹介している。

因みに、上の写真の個体はメスの色合いのようである。オスは、もう少し濃い色合いで、メスよりも若干小さいようである。

水に浸かり、てっきり死んでいると思ったが、まだ生きていることが分かったので、一応救出してみた。但し、一度翅の大きく濡れた蛾で再生した蛾を見た経験はない。