シロヒトリ 卵 成虫

8月のお盆過ぎ辺りから9月の最近まで、近隣近所で、シロヒトリの成体を沢山見かけた。

高い位置に設置される外灯を見上げると、大きな蛾が複数旋回している光景が、近所のあちこちで見てとれた。

そして、ある時、その大きな蛾の正体を知りたいと思っていると、そのまま、螺旋状に旋回しながら、地面まで落ちて来た個体があった。

確認すると、ヒトリガ科のシロヒトリという蛾である事が分かった。

その後も、沢山のヒトリガの成体に出会い観察していくうちに、ヒトリガの成体の特徴や傾向の法則性みたいなものが掴めて来た。

先ずは、近隣で見られる似たようなヒトリガ科の他の蛾達と比べると、明らかにサイズが大きいと思う。

そして、昼間に多数群れて止まっているような場所だと、明らかに大きいサイズと少し小さいサイズのタイプがおり、大きい方がメスで、小さい方がオスだと思われる。また、オスの方が、前脚の赤い部分が目立つ気がする。

また腹部に関して、サイドが朱色で、腹部上部の真ん中は、白い。春に近隣でよく見れるアカハラゴマダラヒトリは、腹部が上面も黄色がかったオレンジ色といった感じで違い、何よりもシロヒトリと比べると全然小さい印象である。

今回は、とある場所に複数止まっているシロヒトリのうちの数個体が、何日も同じ場所に留まっていることに気が付き、何の目的があるのであろうと想像していた矢先に、ウグイス色の卵を産んでいるのに気が付いた感じである。地面には、息絶えたシロヒトリも複数転がっている。産卵後に、その場で死んでしまう個体も居るに違いないと思う。

外灯の周りをブンブンと飛びまくるシロヒトリ……灯取りの名に相応しい蛾である事が知れた2021年の晩夏であった。

タケカレハ 成虫

9月初旬から10日間ぐらいの間だが、タケカレハの成体を近隣近所でよく見かけた。

我家の外灯下にも来ていた。

昼間にコンビニの駐車場にいた個体は、そのままでは絶対に車に踏み潰されるのが見え見えだったので、足で追い払おうとしたが、飛び去る事なく、逆に靴にしがみ付いて来てしまった。そして、靴から中々離れてくれない。

ドクガとは知りつつ、指で退けようと指を近付けると指に乗ってきてしまう始末である。

最終的には、植栽に置いてきたが、今回は、成体には毒毛みたいのはないかもしれないという実体験に基づく検証にもなった。

タケカレハの成体は、春にも見たので、年2化のスタイルを取っていると思われるが、今回の個体達が、1化目の個体群か2化目の個体群のどちらかと言うと、私は2化目の方だと思う。今回、近隣で沢山羽化していた成体が産んだ卵から孵った幼虫が、幼虫や蛹のままで越冬し来春に一化目の羽化をするものと思われる。

今回、タケカレハの成体の方は指に乗せるぐらいでは、なんの毒毛の影響は受けなかったが、タケカレハの幼虫の方は、確実にヤバイ奴だと思う。

夏に半袖で不用意に茂みにった時に、痒みを伴う広範囲のかぶれを引き起こしている犯人は、タケカレハの幼虫だと、私は個人的に思っている。それぐらい、近隣のメダケが近くにある茂みには高確率で潜んでいる気がする。

ソトハガタアツバ 成虫

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長で13ミリぐらいだった。形状からヤガ科のアツバの仲間である事は分かったが、調べてみると、ソトハガタアツバという種と分かった。

そして、このソトハガタアツバの分布域は、国内では、本州〜南西諸島迄となっている。海外では、東南アジアにも同種がおり、南方系の蛾と分かる。本州も生息域になっているが、日本の国土は、関東以北は急に縦長になり緯度が上がることになる。おそらく、ゆえに、私が暮らす茨城県辺りが北限の可能性もある。

ネット上には、目撃情報が少ないことから、あまり見かけない蛾の称号(情報)は、正しいように思いたい。

幼虫の食草は、知られていないとの事である。

一応、香川県だけが、都道府県独自のレッドデータで、準絶滅危惧種に指定している。