ナカオビカバナミシャク 成虫

数日前に、我が家の外灯下で見かけた蛾である。既に、フユシャクの仲間は見かけていたが、気温が高まりつつある早春に我家で見かけた蛾としては、本年第一号の蛾の気がする。

大きさは、開張で2センチちょっとといったところ。この蛾の特徴として、上翅が長いところは印象に残ったが、この手の特徴の蛾で思い浮かぶのは、同じナミシャク亜科のチビナミシャクの仲間であろうか。

しかし、大きさが、全然、本種の方が大きいなとの印象を持った。こうした特徴と、早春というまだまだ殆どの蛾が活動期に入っていない時期に目撃したことを考慮すると、ナミシャク亜科のカバナミシャクの仲間が候補に上がってきた。

ウスカバナミシャクと、ナカオビカバナミシャクとで迷ったが、本種は、ナカオビカバナミシャクとしておく。

どちらも似ている気がして、紋様や形状の特徴から分類するよりも、生息している環境の違いから、これらの種の違いを見極めて行きたいと思うので、現時点では、私の中では、写真に撮った種が、どちらであっても大した問題ではない。

ただ、写真の種は、標高25メートル程度の我家の庭で見れたことからも、家の周りのごくごく一般的な樹木の葉を餌に育って来たのかなと思う。

ただ、なんとなくの記憶だが、これらカバナミシャクの幼虫と思しき写真をネット上で見たところ、早春に庭の草むしりの際に、結構見かけるヤツラに似ているような記憶が蘇ってきた。自分の記憶が正しいかも確かめたいし、ちょっと、庭を意識的に探して見ようかなとも思う。

アヤモクメキリガ 成虫

最近、とある場所の壁に、この蛾が止まっているのを見つけて写真に撮った。

このとある場所は、前日も車で通りかかったのだが、走る車窓から壁に細長い蛾っぽい物体が止まっているようには見えていた。しかし、壁の塗装がささくれたもののようにも見えていたし、そもそも、ほとんどの方は、壁のそんな小さな物体の存在にすら気が付かないと思う。

しかし、翌日に、偶然その場に停車した際に、やはり、蛾であった事を確信して、写真に撮ったのが、下の一枚である。その個体は、少なくとも、1日は同じ場所でじっとしていたことが窺える。

大きさは、前翅長で、25ミリぐらいだった。

形から、直ぐに、モクメキリガという名が付く蛾達であろうとの予測が立ったが、調べたところ、アヤモクメキリガが、一番有力であるかなとの結論に至った。

ちなみに、アヤモクメキリガの幼虫は、数年前に見かけて写真に撮り、ブログに投稿しているので、是非、そちらの投稿もご覧いただければなと思う。

さて、似た種はそれほど多くなく、他に、キバラモクメキリガ、ヒロバモクメキリガ、ハネナガモクメキリガぐらいであろう。

これらのモクメキリガと名に付く蛾達の特徴として、10月11月に成虫が出現して越冬して、3月4月ぐらいまで見かけれる種類のようである。まだまだ寒い今の時期に見かける事ができたのも頷ける。

シロフフユエダシャク 成虫

久しぶりの投稿になる。

急に気温が上昇したのか、本日は、小さな蛾が足元から飛び立つ瞬間に遭遇。どこかに止まってくれたら、写真に撮ろうと思い、様子を見ていたら、暫くして地面に着地。

その瞬間を逃さず撮影したのが、下の一枚。

大きさは、前翅長で15ミリぐらい。

この蛾の種名を探るにあたって、私がポイントにした点は、3点あった。全体的な形状と、出現時期と、櫛歯状の触角である。

全体的形状とサイズ的には、シャクガ科のナミシャク亜科の蛾を当たったが、触角の顕著な櫛歯状の特徴と一致するものが、中々見当たらず、気温が急に暖かくなったとは言え、2月の終わりであった時期を考慮して、“2月に現れる蛾“というフレーズで検索したところ、このシロフフユエダシャクという蛾に行き着いた。

1月の下旬から4月にかけて現れるという習性も、サイズも、私が見た蛾の事実と一致する。

幼虫の食草は、クヌギやコナラやクリとの事であったが、この蛾がいた場所から、それらの樹木がある場所までは、起伏ありで100メートルぐらいはある。これぐらいの距離は、自力や風に揺られて、移動するのであろうか。

ちなみに、この冬に現れるシャクガの仲間は、同じような飛び方をするが、どれも弱々しく、飛行距離も短い気がする。