最近、近隣で見かけた極小のゾウムシの仲間である。

大きさは、体長で4ミリぐらい。
果たして、種名に辿り着けるかと少し心配であったが、意外とあっさりとチャバネキクイゾウムシと判明。
このチャバネキクイゾウムシの特徴として上げられていたクズやフジの枯れ蔦に集まるという点も、この極小の甲虫を見かけた環境とバッチリと合致する。
さて、本種が所属するキクイゾウムシ亜科に属する種達は、自分が参照した種達に関する限り,どの種も3−4ミリの極小と言ってよい体長のものばかりであった。
ここで、ふとこの極小の身体の意義を,その場で簡単に思い巡らせた時に,「ここまで小さいと鳥はおろか、一般的な肉食性の昆虫達もスルーしてしまうのではないのかな。」という仮説が、脳内にイメージとして現れた。爬虫類のカナヘビなんかは、本種を器用に捕食出来そうだが、同所にもう少し歩留まりの良さげな少し大きい昆虫がいれば、やはりスルーしてしまうようにも予測した。
ところが、そうは問屋が降ろさないよと言いたげに、本種がいた2メートル圏内には、本種を見つける前に,似たような色彩パターンの体長6ミリ前後のアリグモ(ヤサアリグモ?)の存在に,私は気が付いていた。同時に、これだけ小さくて細い華奢(ヤサアリグモのヤサは優らしいが、本当に弱々しい雰囲気に見えたのは事実である)なアリグモだと、近くにジッとしているマルカメムシ達は捕食出来ないようで、また元気に動き回る中型以上の蟻も捕まえられるだろうかと疑問視して眺めていたので、おそらくこの極小のゾウムシが、そのアリグモの行動範囲に入ってしまったら、打ってつけの獲物になるであろうとも思った。小さい捕食者には、他の捕食者たちが見向きもしない小さな獲物が存在しているといった関係が無きにしも非ずかもなと思いながら、何億年前からの絶妙な棲み分けにまで発展する昆虫達の進化の歴史が私の脳内を掠めて行った。
最後に,この極小のキクイゾウムシ達は、小さ過ぎて人間の目に止まり難いのか、生息分布の情報はあまり無いようである。日本と韓国辺りには居るのは確実と思われる。


