チャバネキクイゾウムシ Kojimazo lewisi (Wollaston, 1873) or Kojimazo Alonso-(Zarazaga & Lyal, 1999)

最近、近隣で見かけた極小のゾウムシの仲間である。

大きさは、体長で4ミリぐらい。

果たして、種名に辿り着けるかと少し心配であったが、意外とあっさりとチャバネキクイゾウムシと判明。

このチャバネキクイゾウムシの特徴として上げられていたクズやフジの枯れ蔦に集まるという点も、この極小の甲虫を見かけた環境とバッチリと合致する。

さて、本種が所属するキクイゾウムシ亜科に属する種達は、自分が参照した種達に関する限り,どの種も3−4ミリの極小と言ってよい体長のものばかりであった。

ここで、ふとこの極小の身体の意義を,その場で簡単に思い巡らせた時に,「ここまで小さいと鳥はおろか、一般的な肉食性の昆虫達もスルーしてしまうのではないのかな。」という仮説が、脳内にイメージとして現れた。爬虫類のカナヘビなんかは、本種を器用に捕食出来そうだが、同所にもう少し歩留まりの良さげな少し大きい昆虫がいれば、やはりスルーしてしまうようにも予測した。

ところが、そうは問屋が降ろさないよと言いたげに、本種がいた2メートル圏内には、本種を見つける前に,似たような色彩パターンの体長6ミリ前後のアリグモ(ヤサアリグモ?)の存在に,私は気が付いていた。同時に、これだけ小さくて細い華奢(ヤサアリグモのヤサは優らしいが、本当に弱々しい雰囲気に見えたのは事実である)なアリグモだと、近くにジッとしているマルカメムシ達は捕食出来ないようで、また元気に動き回る中型以上の蟻も捕まえられるだろうかと疑問視して眺めていたので、おそらくこの極小のゾウムシが、そのアリグモの行動範囲に入ってしまったら、打ってつけの獲物になるであろうとも思った。小さい捕食者には、他の捕食者たちが見向きもしない小さな獲物が存在しているといった関係が無きにしも非ずかもなと思いながら、何億年前からの絶妙な棲み分けにまで発展する昆虫達の進化の歴史が私の脳内を掠めて行った。

最後に,この極小のキクイゾウムシ達は、小さ過ぎて人間の目に止まり難いのか、生息分布の情報はあまり無いようである。日本と韓国辺りには居るのは確実と思われる。

オオトビサシガメ 成虫 Isyndus obscurus (Dallas, 1850)

数日前に、家の近所で見かけた。

何というカメムシだったかなと現場で思いを巡らしたが、頭部の尖り方と細く長い脚から、サシガメの仲間っぽいなとは気が付けた。後は、自宅に帰ってから正式な種名を確認して、続いて投稿済みの種かの確認である。

先ずは、種名は、オオトビサシガメであろうと思う。この個体の第一印象は、大きいなというものであったが、触角を入れない体長で20ミリ強はあった。オオトビサシガメという種名が頷ける。

そして、既に投稿済みの種であったかどうかであるが、3年前の7月26日に既に投稿済みの種であった。しかし,その時には、体長14ミリぐらいの幼体の投稿であったので、今回は、成体の投稿ということで、改めて、このオオトビサシガメについて、少し書いてみようと思う。

このサシガメは、成体越冬する種であるので、今回,春も始まったばかりのこの季節に見かけることが出来たのも、冬眠(?)から目覚めたばかりの個体ということで不思議ではない。ところで、このオオトビサシガメより更に少し大きめで同じような越冬習性を持っているサシガメと言えば、ヨコヅナサシガメであろうか。

さて、このオオトビサシガメの生息分布は、国内は、本州以南……九州まで。海外は朝鮮半島、台湾,中国大陸東岸から少し内陸にかけてという辺りであろうか。

ミサゴ Pandion haliaetus (Linnaeus, 1758)

少し時間が経ってしまったが、昨年の12月の頭に,見かけて写真に撮っていた猛禽である。

場所は茨城県の涸沼であった。田んぼの間を走る真っ直ぐの細い農道を車で走行中に、電柱の頂点で美味しそうに獲物を啄ばむ猛禽が視界に入って来た。よくある光景なので、そのまま通り過ぎるつもりだったが、近付くに連れて、その猛禽の模様のコントラストが目に止まった。「こんなに白がハッキリと所々に見える猛禽って,いたっけ?」と思った。

車を電柱の直下に停めて、窓を開けて写したのが、以下の写真である。

大きさは、鳶よりは小さいが、カラスよりは大きい。小さい頃より、海釣りには結構出かけていたつもりで、魚をメインに捕食する茶色をベースにした猛禽類達は、嫌と言うほど視界に捉えて来たが、こんなに白が目立つ猛禽は初めてである。

帰宅後、調べたところ、直ぐにタカ目ミサゴ科のミサゴという魚食性の猛禽と判明。ミサゴという種名も、私にはお馴染みだったが、出会ったのは、初めてだったとも言える。

生息分布の方は、南極と北極圏シベリアを除けば、世界中に拡がっているようである。

さて、これまで一度も見たことがなかった理由に結びつけたい事実があるとすると,このミサゴは、環境省の定めるレッドリストで、準絶滅危惧種に指定されている猛禽である。47都道府県のうちの4分の3弱の都道府県が、準絶滅危惧種以上の指定をしている猛禽である。

同じエリアにいる鳶は攻勢を極めているのに,一方のミサゴが勢いを失っている理由は、現時点では、私の頭の中には浮かんで来ない。もう少し,ミサゴに出会い,ミサゴに出くわす場所の共通点みたいなものを自身で感じ取れないと,何とも無責任な憶測でページを埋めるだけである。

ちなみに,アメリカ軍と日本の自衛隊が配備している垂直離陸機にOSPREYという機種があるが、英語でミサゴのことらしい。