茨城県と福島県の県境付近に、植物観察をするお気に入りの場所があり,先週末に出かけてみた。
観察中には、数種の昆虫にも出会ったが、本種もその一つ。

大きさは、体長10ミリぐらい。
近辺には、結構沢山居て、サイズ感にバラツキはないのだが、色合いは千差万別であったかもしれない。

他にも。

この甲虫の第一印象は、とにかく金属光沢が綺麗ということだった。とりわけ、緑色に見える個体達が綺麗に見えた。
カミキリムシにしては触角が短いし,腿が太めなのでカミキリモドキの仲間も考えたが、カミキリモドキ達の上翅はもっと角角していて筋もハッキリしているし。そうこうしているうちに、ハムシダマシの仲間に行き着いた。
そして、厄介な事に、似たような外見の仲間が18種もいる属に属する種と分かったのだが、生息域と外見的な特徴を照合して、アカガネアオハムシダマシなのではないかと思っている。
アカガネアオハムシダマシの生息分布は、国内は、本州福島県以南と九州北部と紹介しているサイトが多かった。ところで、世界の分布を調べようと思ったら、当然、日本の中でも18種に分類されているようなアオハムシダマシ属(Arthromacra Kirby, 1837)のそれぞれの種の分布情報など辿り着けなかったのだが、このアオハムシダマシ属(genus)の世界分布は掴むことができた。同時に,自分にはとても興味深い分布であった。要は日本や朝鮮半島や東アジアの一部に分布している一方で、北米大陸の合衆国東側に濃く生息しているのである。温帯極東アジアのこの属のものがアメリカに外来種としてもたらされたものなのか、元々遠い昔に枝分かれしていったものなのかは、今の私には分からない。