ニホンスッポン (つくば市中部)

古い写真を整理していたら、スッポンの写真を見つけた。撮影年月日は、2013年の9月17日。もうかれこれ、7年近くも前のことになる。

秋晴れが気持ち良かったこの日、仕事のお昼休憩中にお気に入りの水路(お気に入りの理由は生態系が濃かった)の脇道を散歩していた時に、水路の中にある陸地の一つに見慣れない超小型の亀らしきものが居ることに気が付いた。たまたま(?)持っていた網で掬うと、予想外に簡単に網に収まってくれたのがこの個体。

超小型の亀らしき生物は、直ぐにスッポンの子供と分かった。ただ、ペットとして飼われていたものや何処かで養殖されていたものが逸出した可能性もあるので、何というスッポンなのか、種の断定には慎重になったが、おそらくキョクトウスッポンとも呼ばれる一般的なニホンスッポンかと思われる。

自然の中でスッポンに出会ったのは、この時が初めて。近隣で身近で捕まえれる亀と言えば、クサガメとミシシッピアカミミガメぐらい。ニホンイシガメなんかは、自然下では一度も見たことはない。そして、スッポンも、亀の仲間としては、珍しい部類に入るのではと思う。

因みに、同じ水路では、二匹目の泥鰌を狙うが如くその後もたまに通っていたが、淡水二枚貝でも探してみるかと、たまたま掬った泥を流れで濾していると、網の中にゴソゴソと動く小さな生き物を発見。同じサイズの小さな二匹目のスッポンの子供であった。

こうして、この場所でスッポンが自然繁殖しているのは確かそうだと分かったが、発生源はその水路というよりは、隣を流れる大きめの河川の氾濫原の名残と言えそうなおどろおどろしい雰囲気を持つ泥泥の超浅い沼のような気がして、そこで誕生したスッポンの子供が水路を遡上して来ているのかなと私は推理した。

さてさて、このスッポン、私の主観でなんとなく南方の亀の気がして、ゆえに冬は寒い茨城県ではあまり繁殖出来てないのかなとも思ったが、人目につかず確実に生息してはいる。