ショウリョウバッタモドキ Gonista bicolor (Haan, 1842) 2nd

最近、近隣で見かけて、写真に撮っていたバッタの仲間である。

この手の細いバッタで頭部の先端が尖っているのは、ショウリョウバッタと、ショウリョウバッタと比べると、ちょっとズングリ気味のオンブバッタぐらいしか居ないものなのだが、オンブバッタにしては、細身であると感じていた。

また時期を考えると、クビキリギリスの路線もないかと思い、口を見るけど、クビキリギリスの特徴である朱色の口ではない。ではでは、上の写真の個体の8センチぐらいの体長を考慮して、ショウリョウバッタの♂かと思いたくなったが、ショウリョウバッタは、もっと頭部から肩に掛けて、ゴツゴツしているイメージがある。

そして、種名は、ショウリョウバッタモドキと書いてあるではないか。ショウリョウバッタモドキ自体に出会うのは初めてではないが、あまり見かけない、もしくは気が付けないバッタなので、候補から漏れてしまったのは認める。

では、何だっけ?となり、「ピンク色の背中のバッタ」というフレーズで検索したところ、同じバッタの画像が結構出て来た。

このショウリョウバッタモドキは、一風変わった逃避行動を取るのを知っているが、そちらの習性は、1回目のショウリョウバッタモドキの投稿に譲るとして、今回は、このバッタの生息分布を簡単に以下に記しておく。

国内の生息分布は、本州以南……九州近海を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布は、韓国と台湾にいるようである。

ショウリョウバッタモドキ

本日、時折小雨降る中、近所の里山を一人で散策。目的は、地元の昆虫や植物の写真を撮ること。

そんな中で、本日最大のヒット昆虫は、以下の1匹である。

顔の方にピントが合い、身体の方はピンボケになってしまったが、さてさて、このバッタの名前を知っている人は居るであろうか?

私は、最近、このバッタをネット上のバッタ類の図鑑で知る事になり、是非とも出逢ってみたいと思っていたので、フィールドで生体に出会えた瞬間には、思わず笑みがこぼれてしまった。

変な表現だが、おそらく意識的には生まれて初めて出会った気がする。このバッタの名前は、ショウリョウバッタモドキ。

そして、フィールドでの出会い観察は、文献から得れる知識以上の発見をもたらしてくれる。このバッタは、他のバッタ達とは、かなり違った習性を持っている事が分かった。大抵のバッタ類は、危険を察知すると、大なり小なり跳躍してジャンプして逃げるか、翅を羽ばたかせて飛んで逃げるかの2パターンだと思うが、このショウリョウバッタモドキは、先ず、茎の裏側に横這いの形で隠れようとするのである。また、茎に平行に止まりジッとする事によって、茎と一体化しようとする擬態能力も高いと思った。実際の順番的には、この擬態がバレてると感じた時に、茎の裏側に、ささっと横歩きの形で隠れようとするである。

とにかく、ショウリョウバッタモドキに実際に出会えて、そのバッタとしての少し変わった習性も見れた事は、個人的には、とても大きな収穫だったと言いたい……とても興味深い昆虫の豆知識が一つ増えた瞬間だった。