モンキチョウ 白い(白っぽい)タイプ 成虫 Colias erate
(Esper, 1805)

8月の半ばに、家族で千葉の九十九里方面に出かけた際に見かけて写真に撮っていた。

シチュエーション的には、白い中型の蝶が飛んではいるが、モンシロチョウよりは少し大きく、なにか違うと感じたのであった。

そして、暫しの追いかけっこの後、静止した姿を写したのが以下の写真である。

翅をずらした瞬間を撮った写真をもう一枚。

飛翔中で翅の表面しか見えない時は、白い蝶で、翅を閉じた状態の翅裏しか見えない時は、薄らとした黄色である。

モンキチョウの白いタイプとして紹介している方の写真も大概は似たり寄ったりで、全身純白のモンキチョウの写真には、中々出くわせないのではないだろうか?

ここで、上の3枚の写真を眺めながら、少し疑問が生まれた。特に3枚目の写真が分かりやすいが、翅が擦り合わさる部分の黄色い鱗粉が落ちた姿が、白いモンキチョウなのではないのかとの……。

この疑問を解明するためには、沢山のモンキチョウの幼虫を飼育羽化させて、最初から白いタイプが誕生してくるのかを調べたり、黄色いモンキチョウがいる辺りに繁く通って、日々の劣化で黄色い翅色がどう変化するかを追ってみたりするのが良いかと思うが、のんびりのんびり突き止めて行ければなと考える。

モンキチョウの一般的な情報に関しては、ひとつ前に、定型型と言えるモンキチョウの投稿をしたので、そちらを参照して頂ければなと思う。

モンキチョウ 成虫 Colias erate
(Esper, 1805)

この蝶は、近隣で時々見かける。モンシロチョウのように一帯を複数で乱舞しているというよりは、なんとなく単独でいるところを、よく見かける気がする。

大きさは、モンシロチョウより少し大きいぐらいで、決して小さい気はしない。

翅を広げて翅表の方が写る写真を以下に。

飛翔している時に見える翅表の紋様も、ほっこりさせてくれる可愛らしさがある。

さて、種名はと言うと、モンキチョウである。

上の学名における生息範囲は、遠くヨーロッパ東部より中央アジアを経て、極東の台湾や日本までいるらしい。南の方へは、アフリカ大陸のエチオピアやソマリアまで。所謂、動物地理学的に旧北区に拡がっているようである。

一応、日本にいるものは、Colias erate poliographus (Motschulsky,1860)
という亜種として捉えられているようである。3月から11月ぐらいまで見れるチョウで、年2化している。

このモンキチョウの幼虫の食草は、マメ科の植物という事で、ムラサキウマゴヤシ(アカツメクサ)からシロツメクサからハギの類まで広範囲に食べれるとのことである。

ちなみに、白いモンキチョウというものも、たまに見ることが出来るが、モンキチョウの雌には、黄色いのと白いのと2タイプがあるとの記事を読んだ事がある。白いモンキチョウの投稿も、続けてしてみようと思う。

キタキチョウ 成虫 卵

モンキチョウと同様によく見かける黄色い蝶である。

モンキチョウよりは少し小さく、翅の裏にモンキチョウの名の所以である紋は見て取れない。

モンキチョウと大きく違うのは、翅を広げている時に上から見ると、前翅・後翅共に端がハッキリ黒くなっている点である。モンキチョウも黒っぽくなるが、キタキチョウほど鮮明ではない。

元々は、キチョウと呼ばれていたが、南の地方に住んでいる系統と、北に住んでいる系統が別種に考えられるようになり、私達が住むような本州に見かけるキチョウは、キタキチョウと分類されたようである。

この蝶は、年に5、6回も誕生しているようで、成虫で越冬する蝶でもある。ゆえに、確かに春先のかなり早い時期から活動している記憶を私も持っている。家族に、「もう黄色い蝶が飛んでいたよ。」と、会話に上る蝶である。

印象として、幼虫で越冬していたモンキチョウが春に成虫になり活動を始めるシーズンになるとモンキチョウが目立つ気がするが、秋頃からは、明らかにキタキチョウも視界に入ってくるようになった印象がある。

そして、モンキチョウよりも警戒心が強いのか、スタミナがあるのか、なかなか飛翔を止めて静止してくれない蝶の印象も持っている。

幼虫の食草は、モンキチョウと同じく、マメ科の植物との事だが、先日もメドハギの小苗の周りをジックリと飛んでいるキタキチョウを目撃していた。

後日、そのメドハギを見たところ、そのキタキチョウが産んだと思われる卵が葉に幾つか付いていた。そちらの写真をアップして、この投稿を締め括ろうと思う。