アカボシゴマダラ 春型

少し前に、我家の庭で、見た事のない大型の蝶が飛んでいるのを見かけて、急いで網を持って来て…捕まえた事があった。

しかし、突然、家の中から呼ぶ声がして、室内に入ったのだが、用事を済ませて、再び、捕まえたその蝶の元に戻った時、網の中には、その蝶は居なかった。地面との間の狭い隙間から逃げてしまったものと考えられる。

しかし、この前の土曜日に、ふと出かけた近隣の場所で、低木に翅を広げて止まる同じ蝶を発見。恐る恐る近付き写真に撮ろうと試みた。近付くと翅を閉じられる……少し待つとまた開く……近付くと閉じられるの繰り返しで、翅を閉じた瞬間しか写真に撮れなかったが、以下がその時に撮った写真である。

そして、帰宅後に、期待に胸を膨らませて調べ始めたら、私的にはお馴染みの外来種のアカボシゴマダラの春型と分かった。

少し落胆したのと同時に、アカボシゴマダラの春型は、アカボシゴマダラ夏型と随分印象が違うなとの新知識を得れた事を前向きに捉えて、一件落着にした。

しかし、このアカボシゴマダラの春型というものは、種名にあるアカボシ(赤星)の要素がなく、一般的なアカボシゴマダラのイメージとは違うんだという学びをもたらしてくれた。黄色い長い嘴も、この蝶の特徴のようである。

アカボシゴマダラ(成虫)

本日の昼の散歩中に、アゲハチョウに似た蝶を発見していた。正直、アゲハチョウの一種だと思っていた。

最初は、写真を撮ろうと近づくと逃げられの繰り返しだったが、小さな幼木のすぐ側に腰を下ろし、向こうから近付いてくるのを待ってみることにした。

すると、作戦通りなのか、偶然なのか、その幼木の周りに舞い戻り、その幼木に執拗に止まろうとするではないか。慎重にスマホを近づけてシャッターを押すが、殆ど逃げようとはしない。警戒心は薄い。

その時撮った写真の一枚が以下のものである。

すぐに、その場で写真をチェックして、ある事に気がつく。尾を曲げて産卵の体勢に入っているではないか。ここで、最初からその幼木がエノキである事は知っていたので、アゲハチョウはエノキには産卵しない→では、この蝶は何蝶?との流れが頭に出来上がる。

少し予備知識もあった事により、直ぐにアカボシゴマダラという種類に行き着いた。

しかし、このアゲハチョウに似た派手な色彩のアカボシゴマダラという蝶を詳しく調べていて、ちょっと意外な事実に出くわす事になった。

この蝶は、1995年に埼玉県で始めて確認された蝶で、茨城県での初確認は2011年、少しづつ少しづつ関東圏から、ジワジワと生息圏を拡大しつつある外来種(元々の生息地は、東アジア大陸方面や台湾以南の暖かい地域)という事実であった。

そして、エノキに産卵する在来の国産の蝶達(オオムラサキ等)との競合を懸念して、環境省は、昨年、平成30年に、特定外来生物に、この蝶を指定しているという点である。

特定外来生物に指定されている以上、この蝶を許可なく飼育したり、販売したりすると、場合によっては、結構重い罰則を受ける事になる事は知っておいてもらいたい。

最後に、もう一枚、本日撮ったアカボシゴマダラの写真を貼り付けて、この投稿を締めくくる事にする。