アカタテハ  幼虫

昨日、子供達と近所の里山を散策。

所々に生えているカラムシと思しき植物の葉が、クルッと丸められて白い葉裏の目立つ状態の葉が結構目に入る。

手繰り寄せて、幾つか開けてみることにする。

無造作に開けた一発目の葉からは、なんかしらの幼虫が勢いよく暴れながら飛び出してきた。あまりの勢いにこちらもたじろぎ、確認する間も無く草叢へと落下していった。

二発目の葉は、不発……慎重に恐る恐る開けるが何も居ず。続いて三発目の葉からは、凄く小さくて細い薄緑の幼虫が現れた。ただ、あまりにも若齢で種の特定が難しそうだったので、写真にも撮らなかった。

そして、四発目の葉から以下の幼虫が現れた。

直ぐに、タテハチョウの仲間の幼虫っぽい気はしたが、帰宅後に調べたところ、カラムシやイラクサやヤブマオ等のイラクサ科の植物の葉を綴って生活していて上の写真のような雰囲気の幼虫は、アカタテハの幼虫だろうという結論に至った。

そして、アカタテハという蝶は、夏から秋にかけて目立ち始める蝶とのことである。

因みに、昨日も近所の里山の散策中に大きめのオレンジ色の蝶に出会う度に、娘に網で捕獲する指令を出すが逃げられっぱなしだった。その中に、おそらくこのアカタテハの成虫も混じっていたに違いない。

因みに、近所では、ヨモギの葉を同じように綴ってその中で幼虫が育ち上がってくるヒメアカタテハという近似種も見かけるが、このアカタテハの幼虫の巣の方が、ヒメアカタテハの巣より、沢山目に付いた印象を持った。(もちろん、その日のカラムシにあった巣が全部アカタテハのものとは限らないが……)

ルリタテハ

この蝶は、私の中では身近に見られる蝶としては、美しい部類に入る蝶である。大きさも、決して小さな蝶ではない。中と大の間ぐらいだと感じる。

主に林内で出会い、幾度となく写真を撮ろうと試みるのだが、近付くと絶対逃げる。慎重に慎重に忍び寄ると、案外逃げないで留まってくれる(吸汁や産卵や目的があるからだが)蝶も多いが、このルリタテハは、隙を見せない。

今回の遭遇は、先日の土曜日の近所の谷津田散策の時だった。もう成虫が飛翔しているのかと少しビックリしたが、紛れもなくルリタテハだった。

そして、今回も写真に収めようとチャレンジしてみた。ただ、過去の失敗経験から、ピントが多少合わなくても、段階的にシャッターを押しながら、近付く作戦を敢行してみることにした。そして、やはり、鮮明な写真を撮れる距離まで近づく前に、飛び去られてしまった。すぐに、何枚かシャッターを押した写真の中に使えそうなものがないか探したところ、拡大しても、辛うじてルリタテハと分かる一枚が有ったので、その写真を以下に投稿してみる。

昨年の11月にも元気に飛翔しているルリタテハを目撃したのを覚えているが、その時も、随分、息の長い蝶だと感じた事があった。そろそろ冬に突入しそうな11月に、そして今回は、まだ春が始まったばかりの4月の頭に、成虫を目撃出来る理由は、どうもこの蝶の成虫越冬する習性が起因していると思われる。

さて、このルリタテハと幼虫の食草は、サルトリイバラや他にはユリ科の植物が知られている。成虫は、よく雑木林の樹液を吸いに来ている姿を目撃する。

この蝶を庭で見たいが為に、庭にサルトリイバラを植えちゃおうかなとも、密かに思い巡らせている自分が居る。

ヒメアカタテハ  幼虫 成虫

本日、時折、小雨の降る中、近所の里山を一人で散策。幾つかの昆虫の写真を撮ることが出来た。

この幼虫が乗っているのは、本来の食草とは違うスイバかギシギシだと思われるが、この幼虫の種名はヒメアカタテハであると思う。

本来の食草は、ヨモギであり、この幼虫を見つけた辺りには、ヨモギの群落も有り、そのヨモギ群の中では、このヒメアカタテハの幼虫が作った巣を幾つか見つける事が出来た。ヨモギに居た個体を写したものが以下の写真である。

ヨモギではなく、スイバかギシギシの上に居た黒っぽい個体の写真も以下に載せておく事にする。

さて、このヒメアカタテハの成虫の蝶に関しては、秋の始まりと共に、ツマグロヒョウモンのゆらゆらとした優雅な飛び方とは違う素早い鋭い切り返しを繰り返しながらグイグイ飛ぶ少し小型の似たような紋様の蝶の存在に気が付いていた。

飛翔している時の紋様も脳裏に焼き付いているし、それが、蝶となったヒメアカタテハであると思う。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2020年10月24日追記

巷でよく見かけるツマグロヒョウモンの雄と思い込んでいて、シャッターチャンスがあってもスルーしていた蝶に、もしかしたら、このヒメアカタテハの成虫が紛れこんでいないかとの予感がよぎったので、先ほど焦って、過去の写真を振り返ってみた。

すると、案の定、ツマグロヒョウモンの雄として注目していなかった写真の中に、?という写真を見つけて調べたところ、やはりヒメアカタテハであった。

この可能性に気が付いた理由があるとすると、最近、近隣の里山を乱舞しているキタテハの成虫を目にしながら、同じような条件に居るはずのアカタテハやヒメアカタテハの成虫って、何処に居るんだろうと疑問に思い、もしかして、同一の場所を飛んでいるツマグロヒョウモンの雄と思っている蝶がそれらではないのかという仮説を立てたのであった。

そして、仮説は予想通りの結果であった。以下に、9月27日に撮っていて、今、ヒメアカタテハであった事が判明した写真を載せておく。