昨日の夜から、気まぐれで、懐中電灯を片手に、庭を夜のパトロールと称して、一回りする事にしてみた。
目的は、夜に活動している生き物を見つける事なんだろうか。
思いの外、出会わなかったんだが、最近お気に入りの扇爪柿というモミジの園芸品種の滑らかな幹肌が、一部微妙に盛り上がりサワサワ揺れているのを、私の目は見逃さなかった。更に、目を凝らしていると、その保護色の薄い盛り上がりは、蛇のように幹に少し巻き付く感じで、上へ上へと動いていた。
この時点で、この物体の正体は分かった。1ヵ月ほど前にも、同じ毛虫の少し小さいものを見つけ、写真に収めていたのだが、夜に懐中電灯の灯りだけで撮った写真は、種を特定するには不十分なものだった。ゆえに、もう一度出会い、ちゃんと捕まえて写真が撮りたかったのだった。
そして、撮った写真が以下のものである。
体長10センチ以上のカレハガの幼虫………大きさに、少し怯(ひる)んだ事を認める。
さて、カレハガの幼虫の事を色々調べていて、ネット上の一つの疑問点に行き着いた。
疑問点というのは、カレハガとクヌギカレハというとても類似した2種は、別の種類なのか?
尾の方に有る隆起の数で見分けるとか、クヌギカレハには毒が有るけど、カレハガには無い等、信憑性はどうなのという記事に出くわす事があった。
ちなみに、毒毛は、頭部の方の紺色の所に集中して有り、常にこの紺色の毛束の部分が露出しているわけではなく、興奮威嚇状態の時などに現れるらしい。より頭部の方に、本来は、もう一つこの紺の部分が存在するのだが、この写真を撮った時には、この幼虫は、そのより頭部に近い紺色の部分は露出させていない。普段はこの紺色の部分は、二つに折り曲げられるようなイメージで身体の内部に隠れるようになっていて、興奮状態の時に押し出され現れるみたいな印象。
そこで気付いた事は、蛾の幼虫、成虫共に、まだまだ知られていない生態や習性を持ったりしているものが沢山いたり、観察不足や実験不足で、種の特徴の報告に一定性が確立されてない蛾も多いなと感じた。
少しずつ情報を整理・吟味して、世の中の人に分かりやすく生き物の正確な特徴が紹介されるシステムが、ネット上にも必要だと思い始めた。