マエキオエダシャク 成虫 Plesiomorpha flaviceps (Butler, 1881)

先ほど、近隣で、この蛾を見かけ、写真に撮っていた。

大きさは、前翅長16ミリぐらい。開張で3センチちょっとあるなというのは、目測だが慎重に確認した。

既に、昨年の5月23日に、我家の外灯下に現れた個体の投稿をしているが、種名は、マエキオエダシャク。

幼虫の食草は、モチノキ科の樹木の葉のようである。

上の写真の個体は、翅も大分と欠損しており、自然下でのサバイバルの結果かと思われるが、短い生涯の中で子孫を残す事に成功した(する)事を願っている。

国内では、本州から南西諸島まで、海外では、朝鮮半島以南の東アジア南東部に生息している模様。

アオシャチホコ 成虫 Syntypistis japonica (Nakatomi, 1981)

最近、近隣で、この蛾を見かけ写真に撮っていた。

大きさは、前翅長20ミリちょっとぐらい。

上翅の後端から後縁にかけて、角度があるのと、全体的に毛のフサフサ感が感じられる事から、シャチホコガ科の蛾の気はしていたのだが、シャチホコガ科の中に、中々、該当種を見つけられないでいた。

しかし、アオシャチホコが、臭いなと感じ、アオシャチホコの画像を照合していくと、変異の多い写真の中に、上の写真の個体と同じようなパターンのものも複数混じっている事を確認出来た。

幼虫の食草は、エゴノキらしいが、この蛾が居た場所の近くには、エゴノキが確かにあるのである。近隣のエゴノキと言えば、圧倒的に人為的な空間に多いが、中には、このエゴノキは自生ではないかなと思いたくなる個体もある。

どちらにせよ、近隣のエゴノキに自生がないとしたら、近隣のアオシャチホコの歴史も浅いものになるかもしれない。と疑問点が生まれたので、直ぐに調べたところ、エゴノキStyrax japonica (Sieb. et Zucc. 1837)自体は、北海道から沖縄まで、日本全国に自生している木とのことである。

アズキノメイガ 成虫 Ostrinia scapulalis subpacifica (Mutuura & Munroe, 1970) 3

最近、近隣で、この蛾を見かけて写真に撮っていた。

大きさは、前翅長13ミリぐらいだったであろうか。

この蛾自体は、我家の外灯下にも現れる蛾で、名前はアズキノメイガ。

この蛾の薄い色彩のタイプが存在しないなら、この蛾は近隣の自然下では見間違わない気がする。下地が黄色やら薄黄色のノメイガは多いが、このタイプの止まり方をするノメイガ亜科の蛾で、下地が焦茶色の蛾は、そんなに出くわさない気がするからである。翅を広げて止まることが多いタイプでは、モンキクロノメイガなんかがいるかも知れないが、間違いそうなほど紋様は似かよっていない。

他に種を特定する切り札があるとすると、中脚の腿節に防具みたいなものが付いているところも参考になる。それが分かる写真を以下に。

さて、この蛾の幼虫は何を食べて育ってくるのであろう。色々な植物を食べれるらしいが、近隣の自然下でよく出会える蛾なので、複数の場所の自然環境を眺めながら、今後絞って行ければなと考える。

ところで、上のタイトルのところの学名は、本州以南亜種の学名であり、この蛾の基本種は、Ostrinia scapulalis (Walker, 1859)という殆ど同じ雰囲気の蛾であり、世界的にところどころに分布している蛾である。GBIFの分布マップで調べたところ、日本や韓国に目撃報告が集中している以外は、フランスとウクライナの辺りにも多少目撃報告がある。フランスもウクライナも、ヨーロッパの農業大国のイメージがあるが、何か農産物とこの蛾の分布と関係があるのであろうか?

勿論、日本でも野菜の害虫の一面のある蛾である。