チョウセンカマキリ Tenodera angustipennis
(Saussure, 1869)

近隣で見かける大きめのカマキリと言えば、オオカマキリ、ハラビロカマキリ、そして、今回のチョウセンカマキリであろうか。

そして、その3種の中では、チョウセンカマキリが一番出会える回数が少ないようにも感じる。

では、どんな外見かと言うと……。

この個体で体長9センチぐらいだったと思うが、ちょっと細っそりしているのが分かる。同じぐらいの大きさのハラビロカマキリ(実際の体長はハラビロカマキリはそんなに大きくないらしいが、でっぷりしてて大きく見えるのかな)は、このチョウセンカマキリと比べると、かなりふっくらしている気がする。

他に、前脚基部の間にある胸部の色はどうであろう?

はいはい……やっぱりオレンジ色だ。オオカマキリは、ここがレモンイエローといったところであろうか。

次に下翅(後翅)の雰囲気というか色を見てみよう。

オオカマキリやハラビロカマキリと違って、随分と色が薄い気がする。そして、今回気が付いたが、腹部も、こんなにオレンジ色だったんだ。

さて、このチョウセンカマキリは、3年前に、家の近所で見つけたチョウセンカマキリの卵塊の投稿をしているが、今回は、少し、チョウセンカマキリの分布を眺めてみようと思う。ここで、似た大きさのカマキリであるオオカマキリやハラビロカマキリとの進化の過程での接点へのヒントが見つかるかもしれないことを目論みながら……。

このチョウセンカマキリの生息分布は、国内は、本州以南……九州近海を経て南西諸島まで。海外は、韓国や台湾や、台湾の反対側の中国大陸側には生息しているようである。そして、海外は、比較的新しい移入なのかハワイやアメリカ東海岸には生息しているようである。

一方、オオカマキリは、アジアにおいては、更にその生息分布の範囲が広がった感じで、北海道や東南アジアでも見られるようである。アメリカ東西沿岸部からの報告もある。

ちなみにハラビロカマキリは、更にその生息範囲が広くなった感じで、ちょっと大袈裟にいうと、疎だが世界中に拡がっている感じであった。

コカマキリ

昨日、家の庭に干してある洗濯物に小さなカマキリがくっ付いているのを見つけた。

直ぐに、確認したポイントは、翅が成長し切っているかどうか?何故かと言うと、翅が成長途中だと、もっと大きく育つカマキリの幼体の可能性があるからである。

そして、観察の結果、翅は、しっかり成長しているようである。こうなると、この5センチ程度の大きさで成体なのは、コカマキリの路線を疑ってみる。

ネットで調べると、コカマキリの特徴は、鎌の下側に黒い帯の中に白い斑点の様な紋様があると言う事である。果たして如何に?

小さく華奢な鎌に、その紋様を見て取れる。コカマキリで合ってると思う。

このコカマキリとの庭での遭遇により、我が家の庭には、オオカマキリハラビロカマキリ、このコカマキリの3種が生息していることが分かった。

確か、コカマキリの物と思われる卵塊も、家の壁にくっ付いていたのを写真に収めた記憶があるなぁ〜。