ビロウドカミキリ Acalolepta fraudatrix fraudatrix (Bates,1873) 2

昨晩、我家の外灯下に来ていたカミキリである。

大きさは、体長23ミリぐらい。

正面からの写真をもう一枚。

このカミキリを見つけた時の印象だが、遠目には、黒っぽい単色の分厚い上翅をしたカミキリがいるといったものだった。胸部や頭部は、普通に見えるのに、上翅部は、目視では不思議な雰囲気に見える。

それでは、写真に撮ってみようと、実際写すと、ちゃんと紋様が映り込む。ファインダー越しに、色々な角度からの構図を試していると、紋様の方が、角度によって変化している事が分かった。こう言うのって、ビロードちっくとか表現されそうと考えながら、フトカミキリ亜科(顔付きからフトカミキリの一種と分かる)を当たると、まさに、ビロウドカミキリという種である事が分かった。

実のところ、昨年の6月21日にも、本種の投稿をしており、その時は、「何がビロードなのか分からない」みたいに言及しているが、今回の出会いは、「ビロードの意味がよく分かる」に訂正させて頂きたく思う。

このカミキリの分布は、北海道から九州、国外では朝鮮半島辺りに生息しているようである。

幼虫は、各種広葉樹の朽木内で育つらしい。

トガリシロオビサビカミキリ Pterolophia(Pterolophia) caudata caudata (Bates,1873)

最近、近隣で、このカミキリの写真を撮っていた。

正直、この手のサビカミキリの仲間は、紛らわしい種が多く、種名に辿り着けるか自信が無かったが、意外とあっさりと種名に辿り着いた。

大きさは、体長1センチちょっとだったと思う。似たようなサビカミキリの中では、大きい方だと、私は感じた。

種名は、トガリシロオビサビカミキリ。

フジの枝や枯枝に集まるカミキリらしい。野生のフジが、近隣には沢山ある。

このカミキリの目撃報告は、GBIFのオープン・ソースでは、国内に集中しているような気がした。

ルリカミキリ Bacchisa (Bacchisa) fortunei japonica (Gahan,1901)

最近、近隣で見かけたカミキリの一種である。

アスファルトの駐車場に覆いかぶさるようにクヌギの木の枝葉が出ていたので、枝葉を揺さぶってみると、地面に落ちてきた。

眼に見えるものは、偽物で、本当の複眼は前方に付いている。

大きさは、体長8ミリぐらい。

最初は、カミキリと思わず、ハムシの仲間だと思った。同時に、ハムシの仲間だと、種を特定するのは至難の技だと思っていた。しかし、よく見ると、フトカミキリ亜科のカミキリっぽい容貌ではないか。

それならと、調べ始めたところ、ルリカミキリという種に行き着いた。

このルリカミキリは、一時、あまり見かけられなくなったカミキリらしいが、なぜか、生垣によく使われるレッドロビンの人気と共に復活してきたカミキリのようである。

バラ科のカマツカやナシやヒメリンゴ等を、幼虫が食害するようである。ここで、繋がったのだが、もう随分前だが、庭のカマツカの幹に螺旋上に強烈な傷が付けられていた事を思い出した。この傷の正体が、おそらくルリカミキリの幼虫の仕業だったんだと、ネット上の同様の被害写真から繋がった。

ちなみに、今回、クヌギの木から降ってきたと書いたが、この場所には、園芸種レッドロビンと同族と思われるカナメモチの原種の大木がくっ付きながら植わっている場所ではあった。