キイロトラカミキリ Grammographus notabilis notabilis (Pascoe,1862) 2

昨晩、我家の外灯下に、キイロカミキリが来ていた。写真を撮ろうと屈むと、もう1匹、近くに発見。

大きさは、どちらの個体も18ミリぐらいだったのではないだろうか。

昨年から、我家の庭にいるこのカミキリの存在に気が付いたのだが、実は、ちょうど一週間前に、同じく我家の外灯下で、別の個体の写真を撮っていた。その時の写真が以下である。

本年5月27日撮影

全然、色合いが違うのである。胸部背側の黒い二つの紋の大きさも違う。

何が違うの?……ひょっとして雌雄の違いか?……とも考えたが、おそらく、最初の写真の明らかに煤けた感じのものは、1週間ぐらい生き延びた証というか劣化で、黄色い産毛が取れていった姿なんだと、自分の中で結論を出した。胸部背側の黒い二つの紋も、擦れて拡がったのではと考えた。

このカミキリの幼虫は、クヌギやコナラの朽木等の中で育つらしい。何年ぐらい幼虫でいるのかは、調べていない。(パッと調べても分からなかった。)

分布域は、国内では北海道から九州まで。海外の分布域は、ちょっと分からなかった。

ちなみに、東京都は独自のレッドデータで、絶滅危惧I類に指定。神奈川県も、要注目種としている。

チャイロホソヒラタカミキリ

先ほど、我家の外灯下に来ていたカミキリムシである。

なんか初めて見るカミキリムシの気がする。

大きさは、体長13ミリぐらいだったと思う。丸みのある胸部に、脚の膨らみのある腿部を特徴として調べてみたところ、チャイロホソヒラタカミキリというカミキリムシだと分かった。

このカミキリムシは、コナラやカシワやミズナラといった広葉樹(クヌギもオッケーなんだと思う)の乾燥したホダ場でよく見られるカミキリとのことである。お隣さんが薪ストーブ用に乾かしているホダ木の中で育ったのかなとも推測してみたい。

さて、このチャイロホソヒラタカミキリは、元々はクビアカルリヒラタカミキリという名であったらしく、どおりで、胸部が赤く、上翅に深緑の光沢のある個体の写真を、ネット上で沢山見ることができる。

ただ、私が見たような上のような色合いの個体の方が、基本種という事になり、チャイロホソヒラタカミキリと名前が変わったとのことである。

テツイロヒメカミキリ

昨晩、我家の外灯下に来ていた昆虫の一つである。

この時点で、昆虫という語句を使い、カミキリムシと限定的な語句を使わなかったのは、一瞬、カミキリなのかジョウカイボンの仲間なのか分からなかったという情景を伝えたい所もある。

実際のところは、薄々カミキリの仲間だとは、勘づいていたのだが……

大きさは、体長13ミリぐらいだった。自分が、本種の特徴と捉えたのは、各脚腿節の膨らみと触角第一節の膨らみと上翅が毛深いところである。そして、勿論上翅の色合いと胸部・頭部の色合いの違いである。

このような点から、カミキリの仲間をあたると、テツイロヒメカミキリという種が有力だなとの結論に達した。

さて、本種テツイロヒメカミキリは、少し興味深いバックグランドを持ったカミキリムシで、元々は日本古来から棲息はしておらず、ある時点から京浜や阪神や北九州の都市部で見かけれるようになったとの事である。同じ形態のカミキリは、中国南部に生息しており、この事実から、輸入木材に紛れて日本に持ち込まれた移入種と考えられている。

私が住む茨城県南部でも、10年ぐらい前に初確認されており、その後少しづつ生息域を拡大しているものと思われるが、昨晩、我家の外灯下でも、その姿を自分の目で確認出来たことになる。

生息域に関するとても良い実証データが取れたと思う。