テツイロヒメカミキリ

昨晩、我家の外灯下に来ていた昆虫の一つである。

この時点で、昆虫という語句を使い、カミキリムシと限定的な語句を使わなかったのは、一瞬、カミキリなのかジョウカイボンの仲間なのか分からなかったという情景を伝えたい所もある。

実際のところは、薄々カミキリの仲間だとは、勘づいていたのだが……

大きさは、体長13ミリぐらいだった。自分が、本種の特徴と捉えたのは、各脚腿節の膨らみと触角第一節の膨らみと上翅が毛深いところである。そして、勿論上翅の色合いと胸部・頭部の色合いの違いである。

このような点から、カミキリの仲間をあたると、テツイロヒメカミキリという種が有力だなとの結論に達した。

さて、本種テツイロヒメカミキリは、少し興味深いバックグランドを持ったカミキリムシで、元々は日本古来から棲息はしておらず、ある時点から京浜や阪神や北九州の都市部で見かけれるようになったとの事である。同じ形態のカミキリは、中国南部に生息しており、この事実から、輸入木材に紛れて日本に持ち込まれた移入種と考えられている。

私が住む茨城県南部でも、10年ぐらい前に初確認されており、その後少しづつ生息域を拡大しているものと思われるが、昨晩、我家の外灯下でも、その姿を自分の目で確認出来たことになる。

生息域に関するとても良い実証データが取れたと思う。

クロカミキリ

最近、近隣でこの黒い甲虫を見かけて写真に撮っていた。

建物内の床に仰向けになりもがいていた。普通の人なら素通りするだろうが、どうしても正体を確かめたいという好奇心が生まれた。

仰向けになり腹を見せてる光景の中で、頑丈そうな顎(牙)は視界に強くアピールしてきていたので、噛まれる可能性は考慮しながら、指を差し出してみると、思惑通りにしがみついて来た。

そして、痛くない程度に噛まれもした。

ただ、翅側から見た姿は、「これ何の仲間だ?」という素朴な疑問を生んだ。地面に仰向けになっている時の細長いシルエットと屈強な牙からは、オサムシの仲間とヒョウタンゴミムシの仲間は予想したが、表側から見た時、どちらも違うと確信した。

続いて、クワガタのメスかと思い、ネット上で画像確認すると、クワガタの触角は、一番先に音符♩みたいなクルッとした箇所があり、本種のような真っ直ぐではない。

こうなって来ると、触角の短いカミキリムシっていう例外はあるのかと検索すると、その例外があったのである。

以下の写真の個体は、クロカミキリ亜科のクロカミキリという事が判明した。

大きさは、体長25ミリぐらい。針葉樹の倒木等に集まるカミキリのようである。灯火にもよく来るとの事なので、今回もその習性で建物内に迷い込んでしまったのかと考える。

普通のカミキリムシより触角が短いのは、木材の中を穿孔するのに適しているとの事であるが、触角の長い一般的なカミキリ達の中にも木材の中で蛹になり羽化してくる種も多いと思うので、長い触角があっても、木材からは這い出しては来れるんだと思う。

要は、頻繁に木材の中を穿孔する時には、触角が短い方が有利との進化なのであろうか。それとも、突然変異の名残からの棲み分けなのであろうか。カミキリの触角の長さ………面白い切り口を見つけた気がする。

最後に違う角度から撮った写真をアップして、この投稿を締め括る。

センノカミキリ ?

先ほど、我家の外灯下に来ていたカミキリムシである。

今年出会ったカミキリムシの中では、今のところ一番大きな種なのではないだろうか。

大きさは、体長で35ミリぐらい。おそらく、センノカミキリで合っていると思う。

幼虫は、ウコギ科のハリギリやタラノキやヤツデウドを食べるとの事である。これらの植物は、近所では、よく見かける。