サビヒョウタンゾウムシ Scepticus insularis (Roelofs, 1873)

最近、近隣で見かけて写真に撮っていた小さなゾウムシである。

大きさは、体長8ミリぐらい。

種名は、サビヒョウタンゾウムシだと思うのだが……。

この日、同じ壁には、サイズが殆ど一緒で、少しだけ外観の紋様の雰囲気が違う同種と思われるゾウムシが、もう1匹いた。

このゾウムシがいた場所は、人工的な場所で、限られた植栽の中にある大きなケヤキの切り株の中に潜んでいたものが、気温の上昇と共に這い出て来たのかなと推測したい。それぐらい、人工物に囲まれた場所である。

さて、このゾウムシの生息分布は、国内は、北海道から九州まで。伊豆諸島や対馬にもいるようである。海外からの情報は見つけられなかった。

ヒレルクチブトゾウムシ Pseudoedophrys hilleri (Faust, 1889)

最近、近隣で見かけたとても小さなゾウムシの一種である。

大きさは、体長4ミリないぐらいだったと思う。

種名は、ヒレルクチブトゾウムシ。ヒレルの意味が分からないが、学名にも含まれているし、案外、人の名前だったりするのかと推測しておく。(真偽は別にして……)

10月ぐらいに誕生した個体が、樹皮下で越冬し、翌年産卵するライフサイクルのようである。

各種広葉樹の葉を食害するとのことである。

生息分布に関しては、国内にいるから、私も出会ったわけだが、びっくりするのは、北米大陸のアメリカ合衆国東海岸から中部にかけて、物凄く目撃されているようである。アメリカでは、天敵がおらず、脅威的に増えてしまったのであろうか?

ケブカトゲアシヒゲボソゾウムシ(旧名 リンゴコフキゾウムシ)Phyllobius(Odontophyllobius) armatus (Roelofs, 1879 )福島県 標高1100メートル

先週末に、家族が山登りにお友達と行くというので、私は、一行を登山口で下ろし、下山口で拾うという完全な運転手の役を買って出た。

買って出た理由の一つは、登山口も下山口も標高は1000メートルぐらいあり、待ってる間の5時間(結局は7時間)は、自由に自然観察やイワナ釣りが楽しめるからである。登山一行もスタート地点に戻ってこないコースが取れる事を喜んでくれる。お互いの利害が一致した。

想像以上に豊かな生態系であったが、先ずはこんなのもいた。

大きさは、体長8ミリぐらい。

直ぐにゾウムシの仲間なのは分かったが、種名は、クチブトゾウムシ亜科に属するケブカトゲアシヒゲボソゾウムシである。

本種は、この一帯に沢山いた印象であるが、各種紅葉樹の葉を食べるようである。

さて、旧名のリンゴコフキゾウムシからケブカトゲアシヒゲボソゾウムシに種名が変わったとの事で、インターネット上には、リンゴコフキゾウムシの名で本種を紹介しているサイトも多いが、私は、ケブカトゲアシヒゲボソゾウムシの方が、合理的な名前で好きである。

先ず、ケブカの部分は、毛深であり、トゲアシの部分は、棘脚で、前脚腿節の内側に突起があるのである。以下に、それが見て取れる写真を貼り付けておく。ヒゲボソは、髭細で、写真を見ると、確かに微妙に細い気はする。

生息分布は、北海道から九州辺りまでであろうか。海外の生息分布は、ちょっと分からなかった。