ナガヒョウタンゴミムシ Scarites terricola pacificus (Bates)2

数日前に、家からそう遠くない場所で見かけて、写真に撮っていた甲虫である。

大きさは、体長15ミリぐらいだった。

かなり暑い日だったが、畑の真ん中に隠れもせずに普通に居た。

このゴミムシを過去にも一回見つけたことがあるが、その時も、ナガヒョウタンゴミムシなのかホソヒョウタンゴミムシなのかで迷ったのを覚えているが、今回も同じである。その時の模様は、昨年、投降済みである。

中脚の脛節の先端の外向きの棘が一本の事から、また、胸背部後方の一つ目の角が尖り気味(その場所から刺し毛が一本生えているのが見えるところ)なのが、ナガヒョウタンゴミムシということで、上の写真の個体は、ナガヒョウタンゴミムシかなと考えている。他にも、ヒョウタンゴミムシの仲間は、砂浜海岸や河原とかにいる種も多いようだが、本種は、普通に畑や草地にもいる種というのも、種名にナガヒョウタンゴミムシを選んだ要因にある。

ホソヒョウタンゴミムシの方は、中脚の脛節の外向きの棘の隣に少し小さ目の棘がもう一個あるとの事で、また胸背部後方の前出の部分の尖りが、もうちょっと目立たないとのことである。正直、どちらも、素人の感覚では、主観でどうとでも取れる小さな差異の気がする。

きっと、今後、自分の目でホソヒョウタンゴミムシという種を目にしたとしたら、2種の差異をもうちょっと、しっかりと感覚(脳)に落とし込めるののではと期待している。

ナガヒョウタンゴミムシの生息分布は、本州以南……南西諸島までといった感じらしい。国外での生息分布は、ちょっと分からなかった。

追伸……写真で分かるように、頭部に皺が見て取れるが、これは、この個体だけの特徴ではなく、ヒョウタンゴミムシの幾つかの種の写真では、個体によっては、同じ特徴を見出せた。この皺って、何なんだろう?

ナガヒョウタンゴミムシ

最近、近隣で、この甲虫に出会った。

直ぐに、ヒョウタンゴミムシの仲間であることは分かった。オサムシ科にも色々な甲虫が居るが、このヒョウタンゴミムシの仲間には、近隣で、あまり出会えていなかった。

ゆえに、出会えた事が嬉しくて、大きさを目測するのをすっかり忘れたが、2センチはなかったのではと思い返す。

調べたところ、ナガヒョウタンゴミムシとホソヒョウタンゴミムシの2種が候補に上がったが、両者はとても似ているらしく、違いとしては、中脚の脛節の先の方の外側の棘の数が一つなのがナガヒョウタンゴミムシであり、二つなのが、ホソヒョウタンゴミムシということである。

後からそんな事を言われても、確認する前にリリースしてしまっているし、そんな細かいところが、写真にも写っているわけないと思っていたのだが、写真を確認したところ、辛うじて、上の写真で、その中脚の脛節の棘の数を確認できる気がする。

そして、どうも一本に見えるのである。この事から、今回見つけたヒョウタンゴミムシは、ナガヒョウタンゴミムシと思いたいのだが、正解なんであろうか?

さて、このヒョウタンゴミムシは、子供の時にも出会った事がある。クワガタの仲間なのか否か、答えを出せなかったような記憶がある。

ただ、現実のところ、クワガタの仲間とは違い、肉食性の昆虫である。そして、興味深いのは、危険を感じた時に擬死の習性を持っているところである。

今回、フィールドで見つけ、写真に撮ろうと、別の場所に移動させた際に、思いっきり擬死の習性を見せてくれた。一体、何分間(実際は20秒ぐらいかな)死んだふりを続けるんだろうと、凄く好奇心をくすぐってくれた。

ちなみに、小さ目のヒョウタンゴミムシの仲間は、この擬死行動はしないとのことである。