コウモリガ? 成虫 Endoclita excrescens
(Butler, 1877)

最近、近隣で見かけて写真に撮っていた蛾である。

大きさは、前翅長45ミリぐらいで、かなり大きな蛾の部類に入ると思われる。

一目で、コウモリガの仲間であろうと認識出来た。そして、とても出会いたかった蛾であったので、逃げられないように慎重に写真に撮った。

コウモリガの仲間には数種おり、どれもしっかりとした見分け方が確立されてはいないように感じたが、上の写真の個体は、取り敢えず、コウモリガで良いと思う。

さて、このコウモリガの幼虫は人類からすると害虫で、色々な樹木に穿孔して、樹木の勢いを弱らせたり、下手すると枯死させてしまうようである。

幼虫をネット上の画像で見た限り、ピント来なかったが、外に排出する糞の画像を見て、今までは、カミキリムシの仕業と思っていた被害も、このコウモリガの食害もあるかなと考えるようにしようと思うに至った。

このコウモリガの生息分布は、国内は、北海道から九州近海まで。海外の方は、ロシア沿海地方、朝鮮半島、中国東北部であり、寒い地域の蛾であることが分かる。

 

カエデシャチホコ 幼虫 Semidonta biloba (Oberthür, 1880)

先ほど、我家の庭のモミジの木にいた蛾の幼虫である。

まだまだ終齢までは行っていないが、頭部の大きさや、ライトを当てた時に、頭部を少し持ち上げる姿勢をとってきた事などから、シャチホコガ科の蛾の幼虫であろうなとの予測は付いたが、調べてみたところ、カエデシャチホコの幼虫と分かった。

決め手は、頭部を横に走る黒いラインだった。

自分の投稿を振り返ってみたところ、このカエデシャチホコの成虫の投稿は無かったので、一瞬、成虫になるまで飼育してみるかとも思ったが、成虫になるのは来年の初夏辺りである事を考えると、その長い期間しっかり世話を出来る自信も無いので、現段階では、慎重になろうと思っている。

ちなみに、カエデシャチホコの生息分布は、国内は、北海道から九州近海まで。海外の方は、ロシアには確実にいるようである。

そもそも、カエデの仲間が寒い地域の植物なので、この分布は頷ける。幼虫は、カエデ以外には、トチノキも、食べれるらしいが、トチノキも山地系の植物である。

ウチジロマイマイ? 成虫 Parocneria furva (Leech, [1889])

最近、近隣で見かけた蛾の一つである。

大きさは、前翅長12ミリぐらいだった。写真だと大きく見えるかもしれないが、この手の形状の蛾にしては、小さい部類の蛾であった。また、現場での肉眼を通しての色合いは、もっと濃く暗い体色でもあった。

この蛾の写真を見たときに、シャチホコガ科の蛾なのかなとも感じたが、シャチホコガ科の蛾にしては小さいなとは感じていた。案の定、該当種を見つけれず。

そうなると、この毛の質感の少しバサバサとした針感は、何科の蛾であろうと路頭に迷うことになったが、偶然、ドクガ科のウチジロマイマイという似ている種がいる事に辿り着けた。

以下は、上の写真の個体が、ウチジロマイマイという前提で書き進めるが、幼虫の食草は、ヒノキ科のヒノキやカイヅカイブキやビャクシンの仲間等が知られているようである。この蛾がいた場所の近くには、何故こんなところにみたいに、ヒノキは一本だけ植わっているのだが、果たして、その木がホストであったのであろうか。

生息分布の方は、国内は、本州以南……九州まで。海外の方は、ちょっと、自分が調べても分からなかったが、中国にはいると書かれている方は多い。(おそらく、一つのソースを、そのまま書いているものと思われる。)