クロスジホソサジヨコバイ Sophonia orientalis (Matsumura, 1912)

先週末、我家の外灯下に来ていたヨコバイの一種である。

大きさは、体長6ミリぐらいだったと思う。

随分と、不思議な顔付きの昆虫だと思いながら、ネットで画像を照合していくと、割と直ぐにクロスジホソサジヨコバイという種に行き着いた。

しかし、この時点で気が付いた。右側の黒い小点を眼だと思い調べていたが、頭部は、上の写真だと左側かと。

そして、思った。急所攻撃を回避するための戦略かと。この仮説は、まんざらハズレではないらしく、よく見ると、偽眼の斜め後方に、手脚に見える紋様まであるのが分かる。他の昆虫で、こうした危険回避戦略を取ってるものでパッと思い付くのは、雑木林内で出会うアカシジミウラナミアカシジミがある。時々、どちらが頭部か分からない錯覚に、私も陥らされてしまうことがあったりする。触角を動かすような動きに惑わされて、捕食者達から翅先の方を攻撃されても、その蝶は、痛くも痒くもなく逃避するチャンスは作れる可能性がある。

さて、このクロスジホソサジヨコバイの生息分布は、国内は、本州以南……南西諸島まで。海外は、 GBIFのデータマップを眺めると面白く、台湾、ハワイ、ポリネシアの島、北米大陸東西沿岸部、ヨーロッパ西部沿岸部、カナリー諸島。何かしらの人の移動と共に、この昆虫も拡がったものと思われる。

一応、学名には、orientalis (東洋)が含まれている。元々は、何処の辺りが起源の昆虫なのであろうか。

ヒメセダカカスミカメ Charagochilus angusticollis (Linnavuori,1961)

最近、我家の外灯下に来ている極小のカメムシの仲間である。

最初は、極小のハエの仲間なのかと思っていたが、よく見るとカメムシっぽくも見えるし、カメムシの仲間を当たっていると、ヒメセダカカスミカメとい該当種を見出せた。

大きさは、体長3-4ミリ。

カナムグラやカラムシの類に集まるとの紹介を、ネット上で読んだ。

尾端のフラットさが、特徴のカスミカメである。

生息分布は、日本、韓国、近接アジア諸国の一部といったところであろうか。

ホンドクロオオクチキムシ Upinella fuliginosa (Mäklin, 1875).

昨晩、久しぶりに車で7,8分ぐらいのところにある雑木林がメインの公園に行ってみた。(昨年は、一度も行かなかった気がする。)

気温も高かったせいもあり、クワガタを筆頭にした昆虫達も活発に活動していたが、幾つかの昆虫達の写真を撮って帰って来た。

大きさは、体長12ミリぐらいであったであろうか。

種名は、ホンドクロオオクチキムシ(オオクチキムシ)。

最近、我家の敷地で見かけたナミクチキムシの投稿をしたばかりであったので、ナミクチキムシかなとも一瞬考えたのだが、ホンドクロオオクチキムシとナミクチキムシは、区別が付きやすい。

先ずは、脚の長さ……ナミクチキムシの後脚なんかは、尾端を少し出るぐらいの長さしかない。

あとは、腹部背側の上翅の形状である。ナミクチキムシを筒型と形容すると、ホンドクロオオクチキムシは、頂上と思われる付近から尾端に向けて緩やかに下降しており、所謂猫背型と言えるかもしれない。

今回、私が見た個体は、大きいとの主観は持たなかったので、大きさの言及はやめておく。

さて、このホンドクロオオクチキムシの分布は、北海道から九州辺りまで。海外の分布は、学名での検索だと、ちょっと分からなかった。