ヒメシロノメイガ 成虫 Palpita inusitata (Butler, 1879)

最近、この蛾を見かけて写真に撮っていた。少し高いところにいたので、一瞬、春先の定番種のマエアカシノメイガにも見えたが、なんか前翅の前縁に並ぶ紋が大きいように見えていた。

なんとか確認できる位置まで降りて来て欲しいと、棒で突くと、ビックリして飛び回り始めたが、運良く写真が撮れる位置まで下がって、止まってくれた。

大きさは、マエアカスカシノメイガと間違うぐらいだから、凄い小さいわけではなかった。私の中では、開張で26ミリぐらいに記憶したつもりだったが、ネット上のこのヒメシロノメイガの平均開張サイズは、15-23ミリぐらいらしい。

さて、この蛾は、過去に2回投稿しているのを、先ほど確認したが、種の特定に役立ちそうな写真が鮮明に大きく撮れた種に関しては、どんどん再投稿してゆこうと思う。

幼虫の食草は、モクセイ科で、イボタノキやネズミモチ等と書いてあることが多いが、この蛾がいた近所には、イボタノキが結構生えてるエリアがある。

生息域は、日本……中国でも確認されているようである。

キシタホソバ 成虫 Eilema aegrota (Butler, 1877)

最近、近隣で、この蛾を見かけて写真に撮っていた。この場所の壁には、2匹が止まっていた。ただ写真を撮るには、位置が高過ぎる。

車にあった長い棒で、少し刺激してみることにする。(この方法は、同じヒトリガ科の〜ヒトリという蛾達には有効である。擬死する習性で落下して来るからである。)

高いところに見える蛾も、〜ホソバと名に付くタイプで、同じヒトリガ科に属するのは知っている。果たして、擬死して落ちてくるのであろうか?

1匹目を刺激すると、びっくりした勢いで慌て彷徨いながら、より高い位置に止まってしまった。

2匹目を刺激すると、びっくりした勢いで慌て彷徨いながら、今度は地面に降って来た。こうして移した写真が以下である。

大きさは、前翅長17ミリぐらいだったと思う。

これだけの情報と、写真から得れる情報だけだと、種に辿り着くのは無理だったと思う。

ここから、本日の幸運がスタートするのだが、思い切って摘んで腹部を観察してみようと考えた。運良く暴れられずに摘めた。その際に、運良く、下翅(後翅)が、チラッと見えた。黄色と灰色を混ぜたような燻んだ黄色(まさに上翅の縁取りのような色)をしていた。

こうなって来ると、サイズと、下翅が黄色いという事実(黄下)から、キシタホソバという種を選んでみたくなった。

ただ、他の似たような紛らわしい種の下翅の色も、黄色っぽい予感はしてるんだが………。

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この投稿をし終えた後に、キシタホソバの投稿を既にしていることに気が付いた。その投稿の中で、キシタホソバの幼虫と思う蛾の幼虫の写真を載せている。

ちなみに、その幼虫の写真を撮った場所と、今回のキシタホソバと思いたい成虫を撮った場所は、そんなに遠くない。

アオムシコマユバチ 蛹 Apanteles glomeratus LINNE

最近、何かしらの幼虫の側に、黄色い卵のようなものが沢山ある光景を目にした。

幼虫の大きさは1センチ。幼虫が卵なんか産むわけないし、何をやってるんだろうと気になった。

幼虫は、調べたところ、モンシロチョウの幼虫と分かった。(モンシロチョウの幼虫って、こんなに毛が生えてるんだと知った。)

同時に、黄色いものの正体も学んだ。モンシロチョウの幼虫の体内に寄生していたアオムシコマユバチの幼虫が這い出して来て蛹になったものだと。

蛹を取り囲む黄色い糸も、モンシロチョウの幼虫自体が出して、作った物だと知った。

アオムシコマユバチの幼虫に体内の養分も与え、幼虫が体外へと出てきて蛹になる際には、モンシロチョウの幼虫が、黄色い糸を出して、アオムシコマユバチの蛹の繭を守ってあげるとは………なんとも、不思議な行動だが、アオムシコマユバチの幼虫達は、モンシロチョウの幼虫の脳も支配してしまっているのだろうか。

自然界には、こうした関係は多いが、人間も、目に見えるものから目に見えない原虫や細菌やウイルスに至るまで、脳に侵入され、人間の行動や性格を変えてしまう事は有り得ると思うし、実際、あるのではないだろうか。

人間含む自然界には、まだ知られていないことや、気が付かれていない事がたくさんあるはずである。