フトジマナミシャク 成虫 Xanthorhoe saturata (Guenée, 1857) 2nd

最近、近隣で写真に撮っていた蛾である。

大きさは、前翅長13ミリぐらいだった。

種名は、フトジマナミシャク。過去の投稿を調べたら、3年前の7月に投稿済みの種であった。

幼虫の食草は、ブナ科に始まり、セリ科やアブラナ科やキク科と多岐に渡るようである。

出現は、6月-7月と9月-12月と年に2回のようである。すると、この4月の頭に現れた個体が、冬を越冬した個体なのか、早めに蛹から羽化してしまった個体なのか、ちょっと私には分からない。

この蛾の生息分布の方は、国内は、北海道から沖縄本島辺りまで。海外の生息分布は、朝鮮半島や台湾(台湾からの報告は沢山上がっているようである)……中国南西部。他にも、かなり離れたインド南部やアフリカ南島端の辺りといった思いがけないような場所からの報告も上がっているようである。ただ、いつから蛾が居たのか分からないが、遠い昔はインドもアフリカもギュッとくっ付いていた事を考えると、決して無茶な拡がりとも思えない。

ニホンコシアカハバチ? 成虫 Siobla japonica Shinohara, Wei & Niu, 2013

最近、近隣で見かけて写真に撮っていたハバチの仲間である。

まさに、旬なのかいっぱい飛んでいる。そして、警戒心が薄いのか、スマホを近付けても、あまり逃げないので写真は撮り放題。

大きさは、体長で13ミリぐらいから17ミリぐらいの幅がある。

種名は、ニホンコシアカハバチかなと思うのだが、どうなのであろう?

他のコシアカハバチと違い、触角が黒一色の特徴に自力で気が付け、調べを進めていたら、YouTube内で川上教授のおもしろ理科チャンネルにコシアカハバチの見分け方という投稿があり、触角が黒いのはニホンコシアカハバチとの解説がされていた。

学名の登録が2013年と新種登録されたのは最近だが、うちの近所には今いっぱいいるみたいである。

和名から、また学名にあるjaponica から類推して、おそらく日本(本州?)にしか生息していないと思いたい。

ベニスズメ 成虫 Deilephila elpenor lewisii (Butler, 1875) 2nd

最近、近隣で、この蛾を見かけて写真に撮っていた。

調べるまでもなく、名前は、ベニスズメと分かった。

大きさは、前翅長27ミリといった辺りだったであろうか。

幼虫は、時々見かけても、成虫には滅多に出会えない気がするので、この蛾との遭遇は素直に嬉しかった。

スズメガの仲間は、驚かすと、弾丸のように飛び去ってしまうケースが多いが、まだ気温も低いこの時期ということもあり、手に乗るか試してみた。

思いの外、抵抗なく、手のひらの上に乗った。

下翅が、濃いピンクなのが分かる。

以下に、翅の裏が見える写真を貼ってみる。

表面よりも、ピンクの部分が多いのが分かる。

さて、このベニスズメの幼虫の食草は、ホウセンカとかオオマツヨイグサ等らしい。

生息分布の方は、国内は、北海道から九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布の方は、海外では、Deilephila elpenor Linnaeus, 1758という学名で認識されている蛾がベニスズメのような気がするが、その学名での生息分布は、ヨーロッパにはヨーロッパ全土に濃く生息している気がする。千島列島や樺太やロシア沿海州……中央ロシアにも。朝鮮半島や中国にも生息していて、タイやミャンマーの北部山岳地にもいるようである。

Deilephila elpenor Linnaeus, 1758とDeilephila elpenor lewisii (Butler, 1875)の二つの学名の関係性は、ちょっと簡単に調べただけでは、分からなかった。

とにかく、ベニスズメは、比較的大きく、人目を引く色彩をした蛾である事は間違いない。