ゴモクムシダマシ Pedinus japonicus (Seidlitz, 1893)

先日、近隣を散歩中に、芝のグランド沿いの舗装された小道を横切る小さな甲虫が目に止まった。

捕まえて、写真に撮ってみた。

大きさは、体長10ミリぐらい。

小道の上を歩いている時には、カクスナゴミムシダマシ亜科の仲間か、もしくはスジコガシラゴミムシダマシ亜科のスジコガシラゴミムシダマシかと思っていた。

しかし、上の写真の個体の艶消しながらも黒光りするところが、どうも違うと思った。それに、背胸部の両サイドの雰囲気や四つ角の尖り具合が全然違う気がするとも感じた。

では、何という虫なんだろうと調べたところ、ゴミムシダマシ科ゴモクムシ亜科に属するゴモクムシダマシという種が浮上してきた。

このゴモクムシダマシの生息分布は、国内は、本州、四国、九州。海外の生息分布は、ちょっと調べたけど、分からなかった。元々は、関東より西の地域にいた甲虫で、近年、関東でも見られるようになったとの情報もあった。

ドヨウオニグモ Neoscona adianta (Walckenaer, 1802)

最近、近隣で見かけて、写真に撮っていたクモである。

草原の中にポツンと建つコンクリートの建造物に巣を張っている蜘蛛が見えたので、近付いてみた。近付くまでは、薄い緑色の色合いが見えていたので、どうせジョロウグモか、コガネグモの仲間かと思っていた。

ただ、近くでマジマジと見ると、オニグモの一種だと気が付いた。

大きさは、体長9ミリぐらいあった。

調べる過程で、最初に似ていると思ったのは、ゴマジロオニグモという種だったが、ゴマジロオニグモの平均サイズが5-6ミリということで、どうしても合わないと思った。

そして、他に似ているオニグモはいないものかと調べたところ、ドヨウオニグモが浮上して来た。

そう。上の写真の個体は、ドヨウオニグモなのだが、オニグモとしては聞き慣れた名前だったので、てっきり過去に投稿済みと思っていたが、確認したら、未投稿の種と分かった。

ドヨウオニグモ。上の写真の個体は、雌であり、蜘蛛全般に言えることだが、雄は一回り小さく、頭部がもっと全然大きい。

年に2回発生のサイクルのある蜘蛛とのことである。

生息分布の方は、国内は、北海道から九州まで。伊豆諸島にもいるようである。海外の生息分布は、ヨーロッパでは、ごく普通種のようで、動物地理学の旧北区には、極東アジアの方まで拡がっているようである。ただ、旧北区でも、あまり緯度の高い地帯には、生息していないようである。

ミナミホソナガカメムシ? Paromius exiguus (Distant, 1883)

昨晩、我家の外灯下に来ていた細長小さいカメムシである。

大きさは、体長8ミリぐらい。

種名は、ミナミホソナガカメムシとしたいのだが、このカメムシの属するホソナガカメムシ属(paromius)に属する種達は、どれも似ていて、結構ゴッチャになってる感がある。特に、クロアシホソナガカメムシParomius jejunus (Distant, 1883)とは、しっかりとした相違点を伝えているサイトには出会えなかった。

そして、どの種も、基本的に、イネの害虫として捉えられているカメムシである。

タイトルにある学名で、生息分布を調べると、国内は、本州以南……九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外は、済州島含む韓国からの生息報告がある。