キムネクマバチ

子供の頃より馴染みの深い蜂である。

毎年、花壇や自然下の花に集まるこの蜂をかなりの頻度で見てきている。たまに写真に撮ろうと試みるのだが、意外と近付くと逃げる。

今回も、ダメ元でスマホカメラのシャッターを押してみたのだが、思った以上に使えそうな写真だったので、キムネクマバチの投稿をしてみる。

先ずは、体長2,5センチぐらいのこの丸く見える蜂は、子供の頃よりクマンバチと呼んで、親しんできた。親しんできたというよりは、大きさと翅音から、刺されるとヤバイという風に恐れられて来たと言った方が良いかもしれない。

その後、スズメバチやアシナガバチと違い、自ら攻撃や威嚇をするタイプではない温厚な蜂であるとの知識を持ち合わせたのは、個人的にいつ頃のことであったであろうか?正直思い出せない。

まぁ、実際のところ、花の蜜を餌にしている温厚な蜂である。ただ、多くの温厚な蜂にも共通していることだが、余りにも無茶をやるとメス(攻撃的なハチも刺すのはメス)には刺されるようである。

そして、日本全国どの地域でも、この蜂の知名度はちゃんとあり、名前もある程度クマンバチと共通の名で呼ばれているのではないであろうか。この事からも、人間に広く親しまれてきた昆虫であると結び付けたくもなる。

また、大きな体の割に小さな翅で、どうやって飛べるんだと過去に議論の飛び交った蜂のようである。

取り敢えず、世の中には、未だに刺されるとヤバイ黒い大きな蜂と、クマンバチのことを誤解している人達もいるのではと思う。もし、殺虫剤で殺されそうになっていたら、危なくない蜂だと教えてあげるようにしよう。

虫も人間も偏見で殺されてしまったら、いたたまれない。

オオホシカメムシ 

近隣の竹林の林縁で発見。

竹林に居るというよりは、竹林から無造作に生えて来ている一本のシラカシの幼木に大量に付いている。

今年の春先にとても似た紋様のカメムシで、ヒメホシカメムシという種の投稿をしているが、今回のカメムシは、紋様のパターンは凄く似ているが、大きさが全然違う。

明らかに、全然大きい。どれも体長で2センチぐらいあり、結果、細長いカメムシに見える。

故に、この辺から類推すると、オオホシカメムシという種であるという結論に至るのが妥当な気がする。

実は、少し前にも、別の場所で、オオホシカメムシかヒメホシカメムシか区別に苦しむ個体群が居て、種を同定できないでいた。その時、多数発見した場所は、花穂がまだ残る大きなアカメガシワの直下で、オオホシカメムシやヒメホシカメムシの成虫がアカメガシワの花穂に集まるという習性は、確かにと頷けられたのを覚えている。

ただ、今回の個体群は、明らかに大きい。様々なカメムシの中でも大きい部類に入ると思う。

そして、今回は、辺りを見回してもアカメガシワは見当たらない。ひたすらに、シラカシの幼木に集まっている。

少しくすんだ赤色だけど、大きいとそれなりに、格好良くて、家に持ち帰って来たくなるカメムシであった。

最後に、恒例のカメムシの匂いチェックをしたが、完全な無臭に感じた。

キオビツチバチ

昨日、仕事先で地面にハチの死骸が落ちているのが目に留まった。

万一、刺されないように、確実に息絶えているのを確認して、一瞬で拾い上げて写真に撮った。

名前は、比較的直ぐにキオビツチバチと判明。大きさは、雄と雌で差があるが、平均20ミリを超えるぐらいのサイズのハチである。

このキオビツチバチの習性として、コガネムシの類の幼虫に産卵して、キオビツチバチの子供達はコガネムシの幼虫を少しづつ食べながら成長するというのがある。

そして、このキオビツチバチは、産卵したコガネムシの幼虫を逃げれないような自らの巣穴に連れ込むタイプではなく、場所を選ばずコガネムシ類の幼虫を見つけると、自ら土中に潜り(?)、産卵して、後は自然に任せるというタイプである。

昆虫達の生活を眺めていると、たまに弱肉強食の世界で捕食者に被捕食者が短時間で食され絶命して行く瞬間を目の当たりにしたりするが、ジワジワと内部を蝕まれて最終的には絶命させられるという様式も有る事を知る事になる。

ただ、とても残酷な寄生の習性のようだが、自然下でコガネムシの類に出会う機会よりは、このキオビツチバチに出会う機会の方がずっと少ない気がする。

言い帰るなら、あまりに増えすぎて、己の餌となるコガネムシの仲間が減ってしまうのは困る事を本能的に知っているのではとも思いたくなる。

今しか考えない人間……今取っている行動や考え方が将来どういう結果をもたらすかを予測出来る力(本能)を開拓する時代が始まりつつあると思う。