コマユバチ タケカレハ幼虫編

先ず、蜂に寄生されてしまったタケカレハの幼虫にしてみれば、とても悲惨な状況であるが、人間界に正しい知識が植え付くため、敢えて痛ましい写真を使わせてもらった。

現場では直ぐに蜂に寄生された姿だと勘ぐりは付いたが、家に帰り、ゆっくりとこの寄生蜂の事(この場合はコマユバチ)の事を調べて知った事実に、おそらく国内に100種類以上は居るであろうが、ほとんど名前も知られていない、付いていないという事実があった。

ネット上には、同じようなタケカレハの幼虫やヨシカレハの幼虫がたかられてる写真が沢山出回っているのに、「エッ」って正直思った。

ただ、そうしたコマユバチと分類される寄生蜂に寄生された蛾の幼虫達の写真を見ていると一つの共通性が見て取れた。寄生される蛾の種類(もしくは科)によって、繭の形が違う気がするという事である。

これが意味している事は、単純に寄生する蜂達は、相手を選んでいる可能性が高い気がする。

さて、このコマユバチの仲間は、こうした蛾に卵を産み付けられた後、蛾の体内というか体液を吸う形で育ち、やがて上の写真のように繭を作り、自然界へと飛び立っていくのである。写真をよく見ると、繭に穴が開き既に飛び立った後の繭も見て取れる。ただ、寄生されている時は、勿論、その後も、寄生されていた蛾は生き続けるのである。暫くすると死んでしまうとの記事もあった。

ここで思ったのは、どなたか、寄生されて初期のこうした蛾の幼虫を見抜き飼育して、どんな蜂が飛び立っていくのかを調べて欲しいと思った。

私に時間があったら、やるんだけどな。(笑)

ハグロケバエ

もうそろそろ終わりそうな予感がするが、少し前までの自然下で、この黒く細長いハエの一種を沢山見れたはずである。

目下、コロナの影響で在宅の人が増えたのか、普段は人なんか殆ど通らない里山の畦道を、子供を連れたお母さんや老夫婦が歩いているのをよく見かけるようになった。

そんな人達の目にも、このハグロケバエの雄(?)がお尻を下にゆらゆらと飛んでいる光景は映っているはずである。そして、辺りの草むらに目を落とせば、ここかしこに、休憩中であったり交尾中であったりのハグロケバエの生活の一部を目撃出来るはずである。

ただ、殆どの人達に気にも止められないのが虫達の生活。それはそれで良いと思う。

ゆっくり写真で見て気が付いたのは、前脚の屈強そうなところ(雌の特徴?)である。あと、背中も強そうな感じがする。

このハグロケバエの時代の前には、同じ場所で、殆ど同じサイズ感のメスアカケバエ達が同じ環境を謳歌していたが、おそらく2種のライフスパンは微妙に被っているのではと考える。

上の写真の個体は、ハグロケバエの雌と思われるが、この頭部が異様に小さいのが雌であり、眼が大きく頭部が大きく見えるのが雄である。そして、この手の仲間は、雌の体長の方が雄の体長よりも心持ち大きい。

この日、辺りには、交尾中の個体も多かった。

上の交尾中の写真を見ると2匹とも、ハグロケバエと分かるが、下の方の雄の方を、メスアカケバエの雄と見分けられるかと言われたら、現段階では答えはノーである。

ただ救いなのは、メスアカケバエとハグロケバエのライフサイクルが、メスアカケバエの方が数週間早い感じでズレているところである。

この日、メスアカケバエの背中の赤い雌を見かけた記憶は無い。

セスジハリバエ

4月9日に近所の里山で写真に収めていたハエ(当時は、ハチなのかハエなのかも分かっていなかった)の名前が判明したので投稿する事にする。

明るい水田の畔に生えていたレンゲソウの葉の上にいた。

セスジハリバエの名前の由来は、背に縦に黒ライン(筋)が入っている➕ハリ(全身に所々刺みたいな細い剛毛が生えているところ)であると思われる。

このハエは、ヤドリバエの仲間なので、幼虫は何かの昆虫に寄生して成長してきたと思われるが、どうも、植物の茎にじっとしていた幼虫は、近くを通った蝶や蛾の幼虫(種は限定されないのかな)に寄生するみたいである。

セスジハリバエから話はズレるが、触角が短いのはハエの仲間であり、長めなのはハチの仲間という事が理解できてきた今日この頃である。