アブラゼミ

このセミは、どこでも見かける。少なくとも、私が日本の各地を引っ越しや旅行で転々とした地で、必ず見かけたセミのような気がする。

ただ、全てのセミの種類が、全国に生息しているわけでなく、このセミは、この地域には居ない等の地域差が存在するのも確かな気がする。

関東では、よく耳にするミンミンゼミの鳴き声も、九州で暮らした時代に一度も耳にした事がない。逆に、九州で定番のクマゼミを、関東で見かけた事がない。(局地的に、誰かが持ち込んだ物が繁殖してはいるらしい。)

ただ、このアブラゼミは、比較的日本全国何処にでもいるのではと感じる。ツクツクボウシも、比較的、日本全国何処の地においても出会うような気がする。

ところで、私が子供の頃は、このアブラゼミを捕まえても、虫籠に入れることは無かった。あまりに、ありふれた蝉だったし、万一、虫籠に入ってるところを、友達に見られたら、絶対に、「あいつ、アブラゼミ獲って喜んでいる。可哀想な奴。」とからかわれるのが目に見えていたからである。

ただ、近年、公園で虫捕りをしている子供達の虫籠を覗かせてもらうと、入っているのは、このアブラゼミだけだったりする時がある。そして、なんか少しせつなく可哀想に感じる自分がいる。

気軽に色々な虫に出会える環境が無くなってきたのか、虫達の捕まえ方を知らないのかは、分からない。ただ、子供達の虫を捕ってみたいという好奇心の芽を潰さないで欲しい。

小さな子供を育てるお父さん、お母さん、ゲームも良いけど、子供達の好奇心をくすぐるネタがいっぱいの身近な自然の中に、子供達を連れて行こうよ。😊

コバネイナゴ

8月の初旬に、近所の里山を散策中に、このバッタが大量に発生している水田が有った。ただ、一反(300坪)ぐらいの範囲に限定されていて、近隣の水田の全てに、このバッタが見られたわけでは無い。

恐らく、コバネイナゴという種だと思う。イネ科の植物を食べ、時に稲に対する害虫として扱われる種。飛翔能力は比較的高く、危険を察知すると、少なくとも5メートル以上は飛んで離れていってしまう。

この飛翔能力が有れば、どんどんと近隣の水田にも飛び火して行きそうだが、それほど広範囲で見られたわけでは無い。

昔は、このイナゴをよく重要な食料として食べていたとの事だが、増えすぎてゆくゆくは害虫と認識され無闇に殺されるなら、その時は皆で食べてあげればなと思う。身近な貴重な栄養源。

稲刈りが終わった頃に、またこの里山を散歩した時にでも、まだこのイナゴが沢山いたら、捕まえて、勿論料理して食べてみようかなとも思う。イナゴって、どんな味だっけ?


2019年9月16日追記

昨日、夕方、近所の小川に隣接する水田周りで見つける。じっとしてくれていたので、比較的上手に写真に撮れたと思う。上の2019年8月17日の大量にこのバッタが居た処より、下流に500メートルぐらい下った辺りで、写真に収めた。

コクワガタ

コクワガタは、私の家の周りに結構生息している。雑木林の蜜源にも居るし、灯火に飛んで来たと思われる個体が地面を這い回って居る瞬間にも、たまに出くわす。

この写真の個体のもので、4センチちょっとぐらいの大きさだったのでは無いだろうか。我が家の近隣では、比較的大型のコクワガタを見つける事が出来て、私の中で、4,5センチ以上だと大型の部類に意識する中で、最長記録4,9センチという記録(記憶)がある。しかし、5センチの壁を越えることは、未だに出来ていない。

そんな今では、家の周りに当たり前に生息しているコクワガタだが、私が子供の頃に育った千葉の都心部では、身近な自然の中で見つける事は無かった。唯一、家から数キロ離れた地区の空き家の敷地に忍び込んで遊んでいた時に、確かイチジクの木に付いているのを捕まえた記憶が有るぐらいである。

他には、墓参りを兼ねて横須賀の別宅を訪れたときに、お墓のお供え物のバナナにコクワガタのつがいが居るのを発見し、小躍りして虫籠に入れたのを、ハッキリ覚えている。

そんな都会の子供達には、ある意味憧れの昆虫であったクワガタやカブトムシが、我家の周りには、沢山生息している。

ただ、昔より、遥かに、樹液の出ている木が少なくなってる気がする。これは、ひとえに、樹液を出す代表的な木のクヌギやコナラに産卵し、樹液が出るキッカケを作るシロスジカミキリやボクトウガの幼虫が少なくなっている事が原因していると思われる。

シロスジカミキリは、近隣の栗林を荒らす害虫になる可能性が有るので、安易な増加は現時点で推奨出来ないが、ボクトウガ等は、もっともっと数が増えて、子供達の自然との触れ合いの機会の増加の為にも樹液の出る木を沢山増やして欲しいと思う。

そういう樹液が出る仕組みやサイクルを教えれる大人や先生達が少ない気がする。お金や食い扶持を守る為の知識ばかりに目が行くと、こうした自然界の知識は後回しにされるのが、世の常である。

世の中は、全て小さな現象の結び付きで成り立っているんだけどね………