ウンモンクチバ?(成虫)

この蛾も、近所の雑木林の準レギュラーみたいな蛾である。

印象としては忙しない。他の蛾達が、木化けに自信があるのか、懐中電灯で照らして、カメラ(スマホ)を近づけても、微動だにしない個体が多いのに、この蛾は異変を察知すると飛び去ったり、翅をパタパタして樹液上を移動したりと、なかなか良い写真が撮れない。雑木林に暗い色の蛾が多いなかで、あくまで私の主観であるが、比較的明るい色の我が身の目立ち度合いを自意識してるのか如くに、落ち着きがないように感じる。

なんとか写した一枚が以下の写真。

念のため、もう一枚あげておく。

さて、この蛾の名前なのだが、似た種に、ニセウンモンクチバ、オオウンモンクチバ等が居るのだが、どれも微妙な違いに見えて、私には区別できない。

種の名前を正確に断定することも、可能なら重要な事だが、近所の雑木林の樹液に、こんな蛾が来ているとの情報を投稿する事も意義がある事だと思う。

ということで、この蛾は、取り敢えず、ウンモンクチバであろうということにしておく。

カミナリハムシ? ニホンカミナリハムシ?

先ず、昨年の夏以来、私は私のブログを通して、この写真の小さな甲虫をコガタルリハムシとして紹介してきた。コガタルリハムシと断定した理由は、浅はかなもので、まだまだ黒い色系のハムシに知識が乏しかったため、サイズや色や信頼出来そうな方のネット上の写真からの判断によってだった。ただ、当時より、コガタルリハムシの食草のスイバやギシギシが我家の庭に生えていないし、何を食べてるんだろうとの疑問は持っていた。

そんな本日、3月3日、好天にも後押しされて、仕事のお昼休みに田園地帯に車を停めて、近くの小川沿いの畦道を散歩した際に、ギシギシに群がる本家のコガタルリハムシを沢山目にすることになったのだった。明らかに触角の長さや雰囲気が違う。本家のコガタルリハムシの触角は全然短く、微妙に体高もある気がする。

それでは、本家のコガタルリハムシの事は置いておいて、この写真の小型の甲虫の事を以下に記しておくことにする。

我家の庭で、この凄く小型の甲虫は、結構見かける。とにかく、写真だと全然伝わらないと思うが、瑠璃(ルリ)色に輝き、小型ながら目を惹く昆虫である。私が原時点で知ってる黒い色系のハムシ(ヨモギハムシとコガタルリハムシ)と比べると、瑠璃色の美しさが格段に違う。本種の方が、青っぽい目を惹く金属光沢を持っている。

写真は、拡大してしまっていて分かりづらいが、体長5ミリ程度の虫である。

さて、何故カミナリハムシの仲間の路線を考えたいかというと、先ずはネット上での他の方々の画像との照合を基にしてである。また、カミナリハムシの名前の由来として、雷のなる季節によく見るところから来ているとの逸話があったが、この写真の撮影年月日は昨年の8月16日であり、まさに夏の暑さで出来た入道雲が雷を落としていた時期に撮られている事も、カミナリハムシの路線が浮上して来る背後には見え隠れしているのも認める。他にも、カミナリハムシの仲間のいくつかの種で、アカバナ科のメマツヨイグサやオオマツヨイグサを食草にしている種がいるとの事だが、我家の庭にはメマツヨイグサは存在している。

ただ、カミナリハムシが属しているヒゲナガハムシ亜科の特徴のヒゲナガの要素が上の写真の個体には備わってないような気がする事に気付いてる事も認めておく。この点からは、クワハムシも候補に上がるかもしれない。

とにかく、このカミナリハムシの仲間は現在日本に15種類ぐらいが知られているのではと思うが、どれも正確な詳細な違いが明確に整理され知れ渡ってるわけではなく、ネット上ではなんとなく皆の知識がまとめられて、暗黙の了解で分類の基準が作られているような感も否めない。言い換えるなら、まだまだ未知なる昆虫達なのである。

今年の夏にも、きっとあの鮮やかに青黒く輝く小さなこの甲虫に出会えると思うので、今年は食草と思われるメマツヨイグサのチェックやこの甲虫自体のもう少し詳しい観察を、意識的にしてみようと思う。

コオニヤンマ(幼虫)

近所の里山を流れる小川にこのトンボの幼虫がいる。大きめの石の下や、落ち葉が滞留しているところをガサガサすると採れる。

私は、このヤゴは初見ではなく、長男の川遊びで連れて行く栃木県の山間を流れる清流でよく捕まえていた思い出がある。

コオニヤンマの幼虫(ヤゴ)である。コオニヤンマと言っても、ヤンマ科やオニヤンマ科のトンボでは無く、サナエトンボ科のトンボである。サナエトンボ科では、最大種のトンボであり、成虫の大きさや行動もヤンマ科のヤンマ類に似ているとの事である。

さて、昨年同じ場所に同じ時期に、どんな生き物が居るんだろうとガサガサに入った時に、このヤゴは採れなかった。勿論、たまたま捕まらなかったとも考えられる。このトンボのヤゴの幼虫(ヤゴ)期間は、2〜4年という事である。まぁ、大抵のトンボ類も、ヤゴで越冬しているのではと思うので、2年は長いとは感じないけど、ヤゴ期間の4年は、長いのではと感じる。繁殖行動が出来る成虫になるまでに、それだけ、危険を掻い潜らなければならない事を意味してる気がするが、トンボとざっくばらんに話せる機会があるなら、ヤゴの期間と成虫のトンボの期間と、どっちが危険に満ちているのかを尋ねてみたい。

このヤゴが居る小川に沿って、所謂、ヤンマ類独特の縄張りを警戒パトロール中のような飛翔をする大型のトンボを目撃していたが、これが他のヤンマ類のトンボなのか、このサナエトンボ科のコオニヤンマも持つ習性なのか、その飛翔してる大型のトンボを捕まえてみないと、現時点では私には分からないと言わざるを得ない。

ちなみに、その直線的なスピード感あるパトロール中に、田んぼ上のノシメトンボやシオカラトンボがパトロールのコース上に居るのが分ると、一旦少しスピードを緩めて威嚇行動をしていたのも目撃した。捕食目的なら、この手のスピード感のあるトンボは簡単に小さめのトンボを捕まえる事が出来ると思うので、捕食しようとしたわけではなく、威嚇行動だったと思われる。

さてさて、この投稿を書きながら、少年時代のヤンマ採りの思い出が蘇って来た。そもそもヤンマは、そのスピードある飛翔能力もさる事ながら、数も少なく、群れて行動していないので、とても捕まえにくいトンボだった。ただ、ラッキーな事は、縄張りをパトロールする習性から、一度逃しても、時間が経てば、必ず同じコースを周回してくる性質があった。その瞬間をじっと待ち、再び失敗しても、補虫網の空気抵抗を考慮に入れたり、ヤンマが避ける軌道を見切り予測したりして、何回ものチャレンジの後には運が良ければ捕まえたものだった。

学校で、ヤンマを捕まえた話を友達の間で、自慢気に話したいが為のヤンマとの根比べ知恵比べだった気がする。こんなヤンマ採りからも、自然と空気抵抗への知識や、ヤンマの動きを見切る動体視力や、ヤンマが必ず戻って来ることを確信しての忍耐力等、色々な学びを得ていた。

少年少女達よ、ゲームばかりではなく、野山に出て、自然の中で遊んでみよう。そして、いつか、お父さんお母さんになった時に、自らの子供達に、自然の中で遊ぶ楽しさを、教えて行ってあげて欲しい!