キタマゴタケ Amanita javanica (Corner et Bas) Oda, Tanaka et Tsuda

今から、ちょうど1ヶ月ほど前に近所の雑木林内で写真に撮っていたキノコの投稿をしてみようと思う。

違う角度からのものを,もう一枚。

種名は、キタマゴタケだと思う。

似た種に猛毒とよく紹介されているタマゴタケモドキがあるらしいが、正直、実物を何個も見比べているわけではないので、正確な違いは、私には分からないと答えるのが無難かと思う。ただ、傘の裏のヒダの色等から、キタマゴタケなのかなと思いたい。

赤い傘で、本種と同じようにヒダやツバが黄色いタマゴタケという近縁のキノコがあるが、元々はタマゴタケの亜種として扱われていたキタマゴタケだが、DNA解析の結果、現在では別種ということになっている。

このキタマゴタケの分布の方は、日本国内には、生息しているのは確かだと思う。。海外からも一部、報告があるが、似た種の間違いの可能性も多いに存在すると思うので、海外の生息分布の言及は避けておく。

ちなみに,このキタマゴタケは、タマゴタケ同様に,食用キノコとして知られている。

ちなみに,今から10年以上前のことだが、このキタマゴタケを料理して食べた事がある。フライパンに油を敷き、炒めて食べてみようと試みたのだが、熱を通すと予定外に傘はゆで卵の黄身のようにポロポロとなり、一応,口に含んでみたのだが、全然、美味しいとは感じられなかったのを覚えている。その後、丙の部分を食したかどうかの記憶は完全に飛んでしまっている。

イボテングダケ Amanita ibotengutake
T. Oda, C. Tanaka & Tsuda (2002)

ちょうど1週間ぐらい前に撮っていたキノコの写真である。

写真だと分かりづらいが、この写真の時点では、地面から現れて間もない小さな段階である。

ハイハイ……近隣でよく見かけるテングタケと思ったが、この時点でも、なんか違うとの予感はしていた。

そして、少し大きくなった姿も、後日見ている(写真に撮ったつもりが、その時の姿を撮っていたかった)のだが、大きくなると水平に傘が開くテングタケとは異なり、深めの土器を逆さまにしたような形に成長していた。

その姿を見た時に、やはりテングタケとは、似てるが少し違う気がして、調べたところ、上の写真の個体は、イボテングダケという近縁種である事が分かった。

違いとしては、既に述べた通り、大きくなった時の形状が異なることもあるが、笠の表面に付いている粒が、硬く尖っているのが、イボテングダケの特徴のようである。テングタケの方が、ペタッとしたイボとのことである。

元々は、テングタケと同種と考えられていたが、2002年の遺伝子解析で、別種と認識されたようである。

さて、テングタケが、毒キノコとして有名なのは周知の事実(?)であるが、こちらのイボテングダケも同様であろう。症状としては、一般的に本種より強い毒性を持つと言われるテングタケに関しては、厚生労働省の自然毒のリスクプロファイルを参照すると、食後30分程で嘔吐,下痢,腹痛など胃腸消化器の中毒症状が現れ、そのほかに,神経系の中毒症状,縮瞳,発汗,めまい,痙攣などで,呼吸困難になる場合もあり,1日程度で回復するが,古くは死亡例もある。

死亡にまで至るケースでは、体調や身体の大きさや食べた量も関係していると思われる。

まぁ、口にしない方が良いキノコなのは間違い無いと思う。