ヤナギタデ

最近、近隣の休田を散策した時に、見つけていた植物である。

直ぐにタデ科の植物である事は分かったが……

名前は、ヤナギタデだと思うのだが、どうなのであろう。開いた花が疎に付く辺りは、ヤナギタデの特徴のような気がするし。

さて、このヤナギタデは、マタデ、ホンタデといった別名を持っている。このマタデ、ホンタデといった王道の別名が付くぐらいだから、この植物が昔の人達の生活に深い関わりを持っていた事は伺い知ることが出来る。

全草に辛味があり、昔より刺身のつまに使われて来たり、擦り潰した物を酢と混ぜ合わせたものは蓼酢と呼ばれ、鮎の塩焼きに添えられて来たりした。

『タデ食う虫も好き好き』という諺のタデも、このヤナギタデの事と言われている。要は、辛いヤナギタデの葉を食べる虫もいるぐらいだから、人の好みも色々といったニュアンスである。

ところで、そんな王道なヤナギタだが、私の個人的印象では、そんなに何処でも生えていないような気がする。よく見かけるイヌタデやハナタデみたいに、犬も歩けば棒に当たるみたいには行かない気がする。

今回のヤナギタデも、もはや手入れをされなくなった湿った休田に偶然踏み入って、目に出来た感である。昔は、もっといっぱい生えていたのかなぁ〜。

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2020年10月7日追記

このヤナギタデと同定した植物の葉の辛さを確かめるために、再度、この場所を訪れてみた。

そして、葉を齧ったところ、無味であった。えって思いながら、今から来るのかと半信半疑で待っていたら、結構時間差があったと思うが、あまり口慣れしてない辛さが舌に広がった。

その辛さは、暫くの間、舌から離れなくもあった。