ヒヨドリジョウゴ

数週間前に近所の里山を散歩していた時に、気になった植物である。

この植物に気付くキッカケは、ニジュウヤホシテントウだった。ナス科の植物を食べるこのテントウムシが付いていたという事で、ナス科の植物であることは推測出来たが、明らかに蔦というか蔓というかツタ/ツル植物なのである。

おまけに、ナス科特有のジャガイモのような白い小花も見て取れたし、花から育った緑色の小さな実も確認出来る。

近隣では、ニジュウヤホシテントウが、同じような実を付けるナス科のイヌホオズキやワルナスビといったいった雑草を食している現場を目にする事があるが、では一体ナス科のツル性の雑草って何だとなった次第である。

緑色の実が写っている写真をもう一枚。

帰宅後……実際は、最近だが調べたところ、ヒヨドリジョウゴという植物である事が分かった。

植物名として、ヒヨドリジョウゴという名前は聞いた事があったので、これがヒヨドリジョウゴというのかと小さな巡り合わせを喜ぶ自分が居た。

さて、このヒヨドリジョウゴ……実には、ジャガイモと同じソラニンを含む有毒成分が有るとのことである。

また、緑色だった実も、ゆくゆくは赤色をメインに時たま黄色く熟すらしく、冬枯れの景色の中にハッとした小さな感動をもたらしてくれるに違いないというイメージが、私の頭の中には幸せな気持ちと共に浮かび上がってきた。

今から冬が待ち遠しくなった。ヒヨドリのギーギー鳴く声をバックグランドに、サルトリイバラノイバラやツルウメモドキやトキリマメの色付いた実に癒されながら、近所の里山を散歩するのが……

ところで、ヒヨドリジョウゴという名前の由来を調べていて、ヒヨドリは、鳥のヒヨドリである事が分かる。では、ジョウゴとの結び付きはと言うとすんなりは解釈出来なかった。

じょうご(上戸)は、昔の言葉で、酒を沢山所有している家とかの意味合いがあるらしい。そこから派生して、泣き上戸とか笑い上戸とかの言葉があり、現代では酒が入ると泣き癖や笑い癖が強くなる人とかを表現する言葉として使われている。

では、ヒヨドリとジョウゴが結び付くと、どんな意味になるのであろう?

キベリトガリメイガ 成虫

少し前に家の外灯下に来ていた蛾である。てっきり、投稿済みだと思い、スルーしていたが、投稿していたのはキモントガリメイガであり、このキベリトガリメイガと思しき蛾の投稿はしていない事に気が付いた。

撮影年月日は、本年の8月5日となっているが、我家の外灯下ではレギュラーのような気もする。一応、6月、7月に現れる蛾のようである。

大きさは開張サイズで2センチあるかないかだと思う。シマメイガ亜科のこの手の紫と黄色の配色の蛾は、時に我家の家の外灯下に現れる(現れる時は、複数匹で数日間に及ぶ)が、全部同じと思わずに、ちょっと注意深く見てみようと思った。

最後に、幼虫の食草はこれといって突き止められていないようである。

オオトビスジエダシャク 成虫

先程、約一年前の写真を見返して、オナガアゲハの投稿をしたが、同じ日に同じ里山で撮っていた蛾の写真も、投稿出来るなと感じた。

あれから1年……当時は種に行きつくキッカケさえ見つけられなかったが、今では特徴の要所を掴むことで、種の同定へと近づくスピードと精度が格段と上がってきている気がする。

昨年、8月3日に近所の里山で写し、迷宮入りになっていた蛾の写真は以下である。

名前は、オオトビスジエダシャクなのではと思う。大きさは、開張サイズで4センチを少し超えるぐらいだと思う。遠い過去の記憶だが、この当時、開張で2センチ程度の蛾など種に行き着けるわけがないと、鼻っから写真になんか撮っていなかった。要は、それなりの大きさがある蛾しか写真に撮っていなかった。

同定の決め手は、先ず、色合い。色合いは、灰白色のキーワードを使った。次に、この上の写真で見分けに使えると思った箇所は、翅の外縁のふさふさした毛の手前が、ノコギリの歯のようにかなりデコボコして見える。もう一つの区別に使えそうな箇所は、上翅のハッキリした中横線の中央辺りのWにも見える焦げ茶の小さな紋様であった。

さて、このオオトビスジエダシャクの幼虫の食草は、あまりに多岐に渡っているようなので、ここで列挙することは割愛する。