ホソオビツチイロノメイガ 成虫

昨晩、家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

写真は拡大してしまっているが、前翅長12ミリぐらいだったと思う。帯と紋がクッキリしている個体だったので、種を同定するのも楽かと予想したが、案の定、比較的楽に種に行き着いた。

名前は、ホソオビツチイロノメイガ。

幼虫の食草は、ノブドウやエビヅルらしい。所謂、ブドウ科の植物。もし、我家の庭で発生したとしたら、ブドウ科の植物と言えば、ヤブガラシに、鉢で栽培している外国産のノブドウぐらいである……寄主植物は、果たして如何に。

ちなみに、ツチイロノメイガと名前に付く蛾は、4種類居るらしいが、ホソオビツチイロノメイガの決め手になったのは、ハッキリと見て取れる淡黄色の小さな紋である。そして、よく見ると、その淡黄色の紋は、他の方の言葉を借りるなら、腎状紋と肝状紋の間に挟まれる形になっている。

アカホシカスミカメ

一昨日の火曜日に、家の外灯下に来ていた。少し離れた場所の外灯下にも来ていた。

なので、それなりの個体数が、我家の庭で誕生しているのかなと思われる。

さて、大きさはと言うと、写真に撮るのを躊躇するぐらい小さい。体長7ミリぐらいだと思う。

今シーズン今回が初めての飛来ではなく、5月頃にも家の外灯下に来ていたような記憶がある。その際には、あまりの小ささにスルーしたのを覚えている。(私の中では、昆虫の7ミリは、極小のレベルである……あとは、昆虫って、意外と小さいようでも、測ると10ミリ以上とかあったりする。)

写真に撮ったものを見ていると、カメムシの仲間の気がしたので、カメムシの路線で調べると、アカホシカスミカメという種類だと分かった。

アカホシの名の由来は、よく見ると赤茶色の小さな点が、翅の真ん中後半の方に見て取れるところから来ているのかなと思いたい。

幼虫の食草は、マメ科のハギやイネ科の植物との事である。イネ科の植物となれば、稲の害虫としても認識されている極小のカメムシである。

年、数回発生するようで、今週に外灯下に現れている個体群は、今シーズン2回目の発生のもの達かと思われる。

アオスジアゲハ 幼虫

本日、祝日であったが、少しだけ仕事に行った。

平日と違い、人気のない敷地の中で、もう10年近く目にしている常緑樹の幼木を眺めていたら、隣接するコンクリートの上に蛾か蝶の糞の痕跡を発見。

この糞の主を見つけようと、少し意識的に目を凝らすと、以下のような幼虫を発見した。

イラガの幼虫を連想させる刺さると痛そうな刺が印象に残るが、イラガの幼虫にしては大き過ぎる。

『黒いトゲのある緑の幼虫』で検索すると、直ぐにアオスジアゲハの幼虫がヒットして来た。おそらく終齢間近のステージにある幼虫と思われる。

アオスジアゲハと言えば、毎年上空の高いところを高速で飛翔している姿を見かけるが、滅多に地表近くで静止しているところには出くわさない蝶である。

ただ、幼い時からアゲハチョウの一種として毎シーズン目にして来た馴染のある蝶である。

そして、一般の人達も興味を抱き易いアゲハチョウの一種という事もあり、もっともっと増えて、人の目に触れる機会が増えるのと同時に、自然に関心を持つ人達が増えていく事に、一役買って欲しいとも思っている蝶である。

我家の庭にも、この蝶を呼ぶために、アオスジアゲハの何か食草樹を植えるかと、たまに思ったりもしていたりする……このアオスジアゲハのためにだけである。(笑)

最後に、今回、アオスジアゲハの幼虫を数匹見つける事が出来た常緑樹(クスノキ?)は、建物の犬走りのような場所に意図せず生えてきたもので、大きくなると、途中で切られ、再萌芽の繰り返しをしていると思われる樹高2,5メートルぐらいの木である。

正直、10年以上、視界に入っていたはずの木だが、アオスジアゲハが産卵に来ている瞬間を見た記憶は無い。

ただ、アオスジアゲハが、毎年産卵に選んでくれる木なら、来年は、子供との観察用に数匹幼虫を持ち帰って来てみようかとも思った。