ツバメシジミ

休憩場所によく選ぶ小川の土手で、現在、様々な小昆虫達の目覚めを実感出来るが、この小さな蝶もその一つのようである。

シジミチョウと言えば、私の家の近隣では、ヤマトシジミばかりが目立ち、続いてベニシジミウラナミシジミが目につく感じだが、今回飛んでるシジミチョウ達は、なんか違う気がした。

なかなか静止してくれないシジミチョウも多い中、今回は羽化直後なのか、警戒感薄く静止してくれる個体が目立った。

初めて自分で撮った写真でマジマジと見ると、何とも美しいカラーリングをした蝶なのであろうと確認出来た。縁取りも、現場での目視だと白に見えていたが、薄い何とも霞んだ水色なんだと気付いた。

ツバメシジミのツバメの部分は、上の写真でも分かるが、後翅の下部に少しだけ出た尾状の突起から来ていると思われる。このちょこっと伸びた突起をツバメの尾とかに擬えたんだと思われる。

ちなみに、雌の翅の表の色は、もっと黒っぽいらしい。

続いて、翅の裏面が判る写真を一枚。

幼虫の食草は、マメ科の植物という事だが、辺りを見回した時に、シロツメクサにカラスエンドウが目に付く。これからのシーズンは、葛(クズ)なんかも芽生え始める。

個人的には、マジマジと見るとなんとも綺麗な蝶だと気が付いたが、実際、この蝶の静止する瞬間を追いかけて時間を費やしてみようと考える人達は少ないであろう。

この蝶が小さく視覚的インパクトに欠けることも、この蝶が今後人間界でのスターにならない事を予感させる。

ただ、人間界にも自然界にも、よく見るととても魅力的な美しいものがいっぱいある。

重要なのは、何事も深くよく見ること。

ワカバグモ

最近、林内を散策している時に見つけた。ノゲシかアレチノゲかの上の方に居た。

最初は、ハナグモかと思ったが、明らかにハナグモより大きく、腹部の形も違うような気がする。

風に揺れる草の上ではピントが合わなかったので、地面に降りてもらった。

脚を入れない体長で、1センチぐらい。写真の個体のように、脚先や頭部の方が色付いているのは、雄の特徴のようである。

ワカバグモ(若葉蜘蛛)のネーミングが、この蜘蛛の色合いから来ているなら、良いネーミングだと思う。透明感のあるグリーンが、とても印象的な蜘蛛だった。

タイワンイラガ (幼虫 成虫)

4年前ぐらいに購入していた安田守さん著のイモムシハンドブックの1巻と2巻が、長らく紛失中であったが、昨日見つかった。

このハンドブックを、パラパラとめくっていたら、種を断定出来ていなかった数種の蛾の幼虫に手掛かりをもたらしてくれたので、忘れないうちに、投稿しておこうと思う。

先ずは、昨年の8月27日に自宅の庭にいたイラガの幼虫である。

自宅の庭では、それまでに、アカイラガヒロヘリアオイラガイラガキマダラテングイラガ(テングイラガ?)の4種を見つけていたが、この日見つけたイラガの幼虫は、どれとも違う気がしていた。

強いて近い種を挙げるなら、アカイラガか。でも、やはり違う。

こういった事から、投稿出来ないでいた種であるが、前出のハンドブックを見た結果、タイワンイラガの幼虫が臭いと思い始めた。決めては、ピンクの毛束である。ピンクの毛束が所々に生えているのは、タイワンイラガの幼虫の特徴と言える。

さて、このタイワンイラガ…タイワンと名前に付いているが、本州から九州まで日本にも普通にいる種のようである。

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2020年6月20日追記

上の幼虫がタイワンイラガの幼虫なのか少し自信が持ててきてなかった自分が居た事も認めるが、少し確信に近付く出来事があった。

数日前に、我家の外灯下で見つけた蛾が、タイワンイラガの成虫であることが判明したのである。

その時に撮った写真を以下に貼り付けておく。写真は、拡大しているが、体長2センチ弱ぐらいだったと記憶している。