ヨウシュヤマゴボウ

古い写真を整理していたら、あちこちでよく目にする植物の写真が目に留まったので、投稿してみる事にする。撮影年月日は、昨年の8月3日となっている。

名前は、ヨウシュヤマゴボウ。我が家の周りでは、よく見かける植物である。ただ、この写真を撮ったのには理由があって、高さも幅も見たことないほどに半端なく大きかったからである。

嘘って言われそうだが、高さは3メートルぐらいあり、横幅は、5メートルぐらいあったと思う。あまりの大きさに感動して、「これって一株?」と疑問が湧いて、根元を確認したところ、残念ながら一株ではなく二株から成っていた。二株でも凄い大きさだと思うが………

この場所の背後が手入れの行き届いた畑であったが、畑の養分の多い土が、この多年草の根を肥大化させ続けたと思われる。ただ、樹木のように何十年も生き続けるとは思えないので、このヨウシュヤマゴボウの寿命がどれぐらいであるのか気になるところではある。

さて、ヨウシュヤマゴボウのよく知られた特徴としては、全身に毒成分を含んでいるということである。

毒の威力はよく分からないが、有毒という事であって猛毒ということでは無いと捉えて良いのかなと思う。もし、猛毒であったら、誤飲誤食による事故が多数報告される事になり、この外来帰化植物(自然分布は北アメリカで、日本には薬用植物として1870年ごろ移入)の駆除がもっともっと進んでいるはずである。

この植物の拡がりは、実を食べた鳥による伝播が有るのではと思うのだが、鳥が止って安心して糞を出来るような環境下(草原よりは、森や林)での発生が多いように思われる。なんとなく、乾いた土地より少し日陰っぽい土地に多い気がするという事を言いたいのかもしれない。

因みに、鳥も実は食べても大丈夫のようであるが、実の中にある種子を砕いたものを食べると、影響を受けるらしい。要は、身体の小さい動物や、人間でも乳幼児にはヨウシュヤマゴボウの毒成分の影響が現れる可能性は有るんだと思う。

根には硝酸カリウムが含まれるという事だが、この硝酸カリウムという成分は、とても様々な分野で使われている化合物の気がする。

このヨウシュヤマゴボウの利用を考えるなりして、この植物との付き合い方を確立していくべきなんだろうが、誰もそんな事気にしていないのが現状であろう。

クチキムシ (つくば市中部)

昨日、仕事の昼休みに仕事先の施設内の森を散歩。森の中にある無数の切り株(殆どの切り株は立ち枯れしたアカマツを伐採したもの)のひとつで樹皮の後ろにこの甲虫を発見。

名前は、クチキムシ(朽木虫)。ナミクチキムシの名でも呼ばれているかもしれない。

オオクチキムシ(ホンドクロオオクチキムシ)と迷ったが、オオクチキムシの方は、後脚がもっとずっと長い気がする。後脚の腿節が尾端に届くぐらいの長さがあるように見受けられる。

オオホソクビゴミムシ (つくば市中部)

昨日、仕事の昼休みに仕事先の施設内の森を今年初めての散策。2月にしては、気温が高く、ウォーキングやジョギングを楽しむ人達の姿が目に飛び込んで来る。

仕事のスケジュールが過密であったので、ほんの束の間の散策であったが、幾つかの昆虫を見付ける事が出来た。

ただ、直ぐに目に付く場所にいたのは、ツマグロオオヨコバイのみ(しかも一匹)で、他の虫達は、森に沢山ある切り株の中で、まだまだ越冬中であった。そして、その切り株の樹皮を剥がす事によって、彼らはその姿を現してくれた。急に寝込みを襲う事になったが、ヨタつくスズメバチ以外の昆虫は、一瞬で切り株のフレークの中へと姿を消して行った。

先ずは、以下の甲虫。

動きが速くピンボケの写真しか撮れなかったが、名前はオオホソクビゴミムシ。別名、ヘッピリムシ。

このオオホソクビゴミムシとの出会いは、少し面白かったので、少し紹介しておこう。既に樹皮(赤松なんだと思う)が剥がれた切り株を蹴って振動を与えた瞬間、木の中や地面から所々で高さ5センチぐらいの潮吹(鯨の)というか小爆発が起きてる事に気が付いた。そして、この正体を突き止めようと、切り株の表面を少し崩すと、上の甲虫が何匹も現れたという具合である。

因みに、ネット上でこのオオホソクビゴミムシのガス放出の記事を読むと、音と共に悪臭漂うガスを噴出とあるが、私にはガス放出時の音(おそらくプサーとかしてるんだと思う)は記憶には残らなかった。ガス噴出の方は、まさに急に小さな爆発が起きると言った感じで、その噴出されたミストが、暫し霧状の小さなキノコ雲?みたいな感じで煙幕ならぬ霞状に大気中にハッキリ見て取れる。あとは、臭いに関しては、しゃがんでこのオオホソクビゴミムシのガス放出を観察していたのだが、その距離まで漂って来ることは無かった。

このオオホソクビゴミムシのガス噴出の結論として、個人的には、凄く効果が有ると思った。あれだけ派手なパフォーマンスだと、臭いや毒性がどれぐらいのものか実感出来るまでは、近付いたり、手に取るのは躊躇してしまう気がした。

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2020年3月25日追記

最近、鮮明に写せた写真が増えたので、以下にアップしてみる。

もう一枚。