セマダラナガシンクイ  Lichenophanes carinipennis (Lewis, 1896)

数日前に我家の外灯下に来ていた甲虫である。

一目で、初見の甲虫と分かったが、果たして種名は?

大きさは、体長4-6ミリぐらいの甲虫との紹介が多いが、私が見た個体は12ミリぐらいはあったと思う。

違う角度から撮った写真を以下に。

かなり印象に残る頭部をしているが、調べたところ、種名は、ナガシンクイムシ科オオナガシンクイ亜科に属するセマダラナガシンクイと言うらしい。

幼虫は朽木で成長して、成虫は灯火にも集まるらしい。

あまり出会えない甲虫なのか、生息分布の情報は少なかったが、日本の本州、四国、九州以外に海外では、韓国と台湾、そしてバングラデシュから僅かな報告が上がっているぐらいであった。

モンムラサキクチバ? 成虫  Ercheia umbrosa Butler, 1881

数日前に我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長22ミリぐらいあって、大きめの蛾だなと感じた。

後翅を少し見せながら静止する習性があるとの記載が幾つか目に付いたが、確かにそのような形で止まることも多かった。

種名は、モンムラサキクチバとモンシロムラサキクチバとで迷ったが、モンムラサキクチバの方ではないかと、私は睨んでいる。一見、前翅の後縁の中央辺りに、白い条(スリット)が見えて、モンシロムラサキクチバと片付けたくなるが、そこに惑わされる事なく、この個体を、モンムラサキクチバと思いたがっているのである。その根拠は、翅全体の紫がかった雰囲気以外は、現時点では、勘と言わざるを得ないかもしれない。

ちなみに、モンシロムラサキクチバは、2年前の4月8日に投稿済みである。ただ、その個体も、モンシロムラサキクチバの特徴と言われる白いスリットがハッキリと見て取れると感じたから、モンシロムラサキクチバとしたのであり、このモンムラサキクチバとモンシロムラサキクチバとの識別は、単なる外見上の小さな特徴以外に、多くの側面からのアプローチを経て判断する慎重さが求められると感じている。もっと多くの個体に出会い様々な側面からの共通性を見出していきたいと思っている。

さて、上の写真の個体をモンムラサキクチバとして、生息分布を紹介すると、国内は、北海道から、対馬含む九州まで。このパターンだと海外も、自ずと朝鮮半島を経て北海道の対岸のロシア沿海州南部辺りまでと、調べる前に予測が付くのだが、予想に反して、台湾、そして、更に南の東南アジアからの報告もあるようである。

ちなみに、モンシロムラサキクチバErcheia niveostrigata Warren, 1913の方も似たような海外の生息分布であり、この両種に関しては、混同も視野に、もっと慎重な観察が求められている種達の気がする。

最後に、モンムラサキクチバの幼虫は、マメ科のネムノキが食草で、モンシロムラサキクチバの幼虫の食草は、キンポウゲ科のボタンズルやセンニンソウと言われている。どちらも近隣には生えている。

サンゴジュハムシ  Pyrrhalta humeralis Chen, 1942

最近、我家の庭で見かけたハムシの一種である。

大きさは、ハムシにしては大きくて、体長8ミリぐらいあったのではないであろうか。

調べたところ、ニレハムシとサンゴジュハムシが候補に上がったが、サンゴジュハムシかなと思う。

理由は、このハムシを見かけた場所の直ぐそばに、スイカズラ科で種から育てたカンボクが植っているのだが、そちらの葉がいつも穴あきだらけでボロボロなのである。この犯人こそが、今回の投稿の主であるサンゴジュハムシだったであろうと結び付けやすいからである。サンゴジュも、サンゴジュやガマズミと同じスイカズラ科の植物である。

さて、このサンゴジュハムシの生息分布は、国内は、北海道から九州を経て沖縄本島までいるようである。海外は、朝鮮半島には生息しているようである。