モンシロチョウ 雄 雌 Pieris rapae (Linnaeus, 1758)

定期的に遭遇するので、決して珍しい事ではないが、最近、近隣で、モンシロチョウが乱舞している場面に遭遇した。

そして、その場で、交尾中のモンシロチョウを見かけて、写真に撮っていた。モンシロチョウに限らず、交尾中の生物は、雌雄の見分け方へのヒントを教えてくれることになる事が多いが、モンシロチョウも例外ではなかった。

大きさは、明らかに黄色っぽい個体の方が小さいが、これは、この写真の構図上、小さく見えてしまった感もある。実際は、ここまで小さくなかった事を証明できそうな写真を以下に。当然、同一個体達である。

モンシロチョウの雌雄の大きさに関する情報だと、それほど性差がないような事を読んだ気がするが、上の写真の個体達では、黄色っぽい個体の方が、現場での肉眼での確認では小さくは見えていた。

では、どちらが雄で、どちらが雌かと言うと、モンシロチョウの交尾は雄が主導で行うようで、上部に位置する白い方が雄である。逆さまになっている黄色いのが雌なのである。現場では、何回か飛んで逃げようと、凄く短い距離を移動したが、この立ち位置が変わることはなかった。

という事で、年に5回ぐらいは発生してそうなモンシロチョウであるが、春の個体達と、今回の10月の個体達だと、少し色合いや紋様に変化があるようである。大雑把に言って、黄色っぽいのが雌と言っても良さそうではある。

また、今回学習したのだが、単独で居て、雌雄の区別が難しい紛らわしい個体に遭遇した場合には、前翅の裏面の前縁側の真ん中辺りに着目して、この場所が前縁側まで白く迫っているのは、雄と判断して良さそうである。上の写真の2枚目の方でも、その特徴はハッキリと見てとれる。

また、今回も白いモンシロチョウが狭い区画で乱舞しているのを見たが、飛んでいるのは殆どが雄で、その中に数少ないメスが混じっていたのかもしれない。ゆえに、モンシロチョウって白い蝶というのは、もしかしたら雄ばかりを目撃している可能性も感じる。

これからも、モンシロチョウには、ウザるほど出会うと思う。今後は、雌雄の違いや雌雄の違いによる行動の違いに着目して、モンシロチョウを眺めてみたく思う。

モンシロチョウの分布等の情報は、過去に投稿したモンシロチョウ蛹の投稿に譲る。そちらをご覧ください。

モンキチョウ 白い(白っぽい)タイプ 成虫 Colias erate
(Esper, 1805)

8月の半ばに、家族で千葉の九十九里方面に出かけた際に見かけて写真に撮っていた。

シチュエーション的には、白い中型の蝶が飛んではいるが、モンシロチョウよりは少し大きく、なにか違うと感じたのであった。

そして、暫しの追いかけっこの後、静止した姿を写したのが以下の写真である。

翅をずらした瞬間を撮った写真をもう一枚。

飛翔中で翅の表面しか見えない時は、白い蝶で、翅を閉じた状態の翅裏しか見えない時は、薄らとした黄色である。

モンキチョウの白いタイプとして紹介している方の写真も大概は似たり寄ったりで、全身純白のモンキチョウの写真には、中々出くわせないのではないだろうか?

ここで、上の3枚の写真を眺めながら、少し疑問が生まれた。特に3枚目の写真が分かりやすいが、翅が擦り合わさる部分の黄色い鱗粉が落ちた姿が、白いモンキチョウなのではないのかとの……。

この疑問を解明するためには、沢山のモンキチョウの幼虫を飼育羽化させて、最初から白いタイプが誕生してくるのかを調べたり、黄色いモンキチョウがいる辺りに繁く通って、日々の劣化で黄色い翅色がどう変化するかを追ってみたりするのが良いかと思うが、のんびりのんびり突き止めて行ければなと考える。

モンキチョウの一般的な情報に関しては、ひとつ前に、定型型と言えるモンキチョウの投稿をしたので、そちらを参照して頂ければなと思う。

モンキチョウ 成虫 Colias erate
(Esper, 1805)

この蝶は、近隣で時々見かける。モンシロチョウのように一帯を複数で乱舞しているというよりは、なんとなく単独でいるところを、よく見かける気がする。

大きさは、モンシロチョウより少し大きいぐらいで、決して小さい気はしない。

翅を広げて翅表の方が写る写真を以下に。

飛翔している時に見える翅表の紋様も、ほっこりさせてくれる可愛らしさがある。

さて、種名はと言うと、モンキチョウである。

上の学名における生息範囲は、遠くヨーロッパ東部より中央アジアを経て、極東の台湾や日本までいるらしい。南の方へは、アフリカ大陸のエチオピアやソマリアまで。所謂、動物地理学的に旧北区に拡がっているようである。

一応、日本にいるものは、Colias erate poliographus (Motschulsky,1860)
という亜種として捉えられているようである。3月から11月ぐらいまで見れるチョウで、年2化している。

このモンキチョウの幼虫の食草は、マメ科の植物という事で、ムラサキウマゴヤシ(アカツメクサ)からシロツメクサからハギの類まで広範囲に食べれるとのことである。

ちなみに、白いモンキチョウというものも、たまに見ることが出来るが、モンキチョウの雌には、黄色いのと白いのと2タイプがあるとの記事を読んだ事がある。白いモンキチョウの投稿も、続けてしてみようと思う。