ヒロヘリアオイラガ 成虫

昨晩、我家の外灯下に来ていた。

遠目からも随分と大きくズングリした蛾がいるなと気が付くほどであった。前翅長で15ミリ弱ぐらいあったと思う。

一見、本年も我家の外灯下で数回出会って来ているクロシタアオイラガの個体的に大きい個性のものかと考えたが、翅を拡げた止まり方や、脚の太さや、クロシタアオイラガよりも長さ的に2倍、質量的に5倍ぐらいのサイズの違いから、別種の路線を調べ始めたら、ヒロヘリアオイラガの成虫である事が分かった。

ヒロヘリアオイラガの成虫とは初めての遭遇であったが、写真を見比べていて、サイズ的雰囲気以外に、クロシタアオイラガの成虫との明らかな相違点が掴めたのだが、それは、背中中央の茶色い紋様である。ヒロヘリアオイラガにはあって、クロシタアオイラガには無いのが分かった。

そして、確かにクロシタアオイラガよりは、ヘリ(縁)の幅が少し広い気はする。また、見たことはないが、アオイラガという種よりは、全然ヘリ幅が太い気がする。この辺りが、ヒロヘリアオイラガの名の所以なのかなと感じた。

ちなみに、話は少し脱線するが、この外来帰化種であるヒロヘリアオイラガの天敵と言われるこれまた外来帰化種のヨコヅナサシガメを、今年は近隣の多くの場所で見かけるようになった。昨年は、こんなにヨコヅナサシガメは居なかったように思うのだが………。

ヒメクロイラガ 幼虫 成虫

少し前に、仕事で出入りした施設で見つける。直ぐに、イラガの幼虫と分かるが、さて見たことのない種類だった。

イラガに関しては、今年に入り、我が家の庭で、アカイラガヒロヘリアオイラガ、単にイラガに出会って来ていたので、少し知識は有ったが、この初見のイラガを検索すると、ヒメクロイラガであろうとの答えに行き着いた。

幼虫が好む食草樹は、カキ、サクラ、アブラギリと書いてある記事が有った。同時に、刺されると、かなり痛いとの記事も見つけた。

単純にイラガに刺されるとかなり痛いのか、イラガ類の中でも、このヒメクロイラはかなり痛いのか、その文章からは分からなかったが、このヒメクロイラガのネット上での画像を見ていると、黒い印象になる原因のひとつに、全身に張り巡らされた黒い棘の存在もあるなと思った。そして、他のイラガの幼虫達は、この黒い固そうな棘は局所的にしか無いのに、このヒメクロイラガの幼虫は、全身にこの黒い棘が見て取れるのである。

もし、その全身の黒い棘が全て毒棘なら、確かに、色々な見地から痛いであろうなとは予想できる。

2019年9月7日追記


上の写真を撮った場所からそう離れてはいない場所で、より大きく育ったヒメクロイラガの幼虫を目にしたので、その時写した写真をアップしておく。ヒメという割には、大きく育っている気がした。

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2021年7月20日追記

昨晩、我家の外灯下に来ていた。毛艶感が良い蛾であったが、毛量の豊富さから、シャチホコガ科を当たるが、見当たらず。こうなってくると、イラガ科…もしかしたら、ドクガ科の蛾かと予想してイラガ科を当たると、以下の写真の蛾が居た。

大きさは、前翅長15ミリ弱ぐらいありそうで十分に中型サイズである。イラガ科で、このサイズだと私の知る限り、ヒロヘリアオイラガタイワンイラガが追随するようなサイズであり、アカイラガクロシタアオイラガは、比べ物にならないぐらい小さい。

以下は、ヒメクロイラガの成虫である。

アカイラガ 幼虫 成虫

最近の庭の夜のパトロールで、この少し厄介な小さな幼虫が、庭にかなり沢山誕生している事に気が付いてしまった。しかも、樹木の好みを感じさせずかなり広範囲に渡って発生している。

この小さな幼虫を厄介と紹介した理由は、確実に毒棘を備えているからである。毒を注入されると、「痛っ」って、少したじろぐことになるあのイラガの幼虫特有の不快な感覚である。

今年のうちに、剪定した枝を束ねて運ぶ時等に、4、5回は、絶対刺されると予想する。

少しづつ、見つけては殺すのも有りだけど、ちょっと心折れそうな程のかなりの数が居そうな気がする。イラガの幼虫期間って、どれぐらいなんだろう?毒棘の悪影響の出る幼虫期間をスルーして、あのイラガ独特の繭の状態の時に潰す作戦もあるかな。ただ、年2回発生の性質を考えると、イラガの繭を容易く発見出来そうも無い夏のシーズンにも繭化するって事か?

そんなイラガ対策に頭悩める今日この頃、庭の夜のパトロールでは、私的に心が愛おしくなるシーンにも出くわしていた。

大好きなヤモリ達が、庭の多くの場所で樹木の細枝の先まで登り、真っ暗闇の中、自発的に夜のパトロールをしてくれている事に気が付いたのだった。パトロールを、買って出てくれてるヤモリ達は、皆んなかなりデカイ。餌を豊富に食べてるんだろうと思う。

我家の庭に、思いの外、虫達が居ない今シーズンだが、ヤモリ達の増加も関係しているのかもしれないとも、想像を膨らませた。

さて、最後にアカイラガの幼虫の投稿に、何故ヤモリかと言うと、このヤモリ達が、アカイラガの幼虫を捕食してくれれば良いのになと少し期待があるからだ。幼虫は不安定な葉の裏側に付いて葉を食べるので、枝を移動するヤモリからは、なかなか捕食し難いと思うけど、なんとかアカイラガの幼虫を食べてくれる事を願いたい。

少し気になったのは、イラガの毒棘は、小さな爬虫類のヤモリには、どういう影響があるのかなという事である。まあ、イラガの幼虫は無理でも、産卵にやって来るイラガの成虫の蛾の方は、捕食してくれていることは間違いないであろう。

下の写真は、昨日撮った夜間パトロール中のヤモリ。

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2021年5月25日追記

数日前に我家の外灯下で写真に撮ったアカイラガの成虫が、メリハリのある配色で投稿に相応しいと思ったので、アップしてみる。

もっと茶色一色に見える個体も多いが、基本的に、毛がフサフサしていて写真だと大きく感じそうだが体長1センチちょっとの小さな蛾である。