クチバスズメ 成虫  Marumba sperchius sperchius (Ménétriès, 1857)

数日前に我家の外灯下で見かけた蛾のひとつである。

大きさは、前翅長で40ミリちょっとぐらいあった。

種名は、クチバスズメだと思う。モモスズメという種も似ているが、モモスズメの後翅はピンク色で、クチバスズメの方は、橙色らしい。以下に、後翅も橙色が分かりやすい写真を貼っておく。

さて、このクチバスズメの幼虫の食草は、クリやクヌギやコナラ等のブナ科の植物のようである。

生息分布の方は、国内は、北海道から沖縄本島までいるようである。海外の生息分布は、亜種の扱いも視野に入れたいが、北はロシア沿海州南部から朝鮮半島。南に向かっては、中国東岸、台湾、東南アジア一帯にも生息しているようである。

ウンモンスズメ 成虫 Callambulyx tatarinovii gabyae
Bryk, 1946

最近、近隣で、このスズメガの仲間が水溜りで溺れかけているのを見かけて、救出を試みた事があった。

大きさは、前翅長で35ミリぐらいある。

翅の紋様が残っている箇所から、種名を推理していくと、ウンモンスズメという種に行き着いた。

幼虫の食草は、ニレ科のケヤキ、アキニレ、ハルニレと書かれている投稿が多かった。

さて、この蛾がいた近くに、ケヤキやアキニレやハルニレがあるかなと疑問が生じた。基本的に、ケヤキは人為的に植えられた公園や会社の敷地や古くからある大きな農家の敷地等に生えてるイメージだが、近くにあったかなという記憶がある。ハルニレは、どんな樹木か私も知らない。アキニレも、近隣では人為的に植えられるイメージだが、近隣に溢出してなくはない。

こうなると、同じニレ科のエノキやムクノキは、鳥の糞経由で発芽するのか、近隣にはごまんと生えている。

個人的には、エノキやムクノキで、幼虫が育ち上がって来ている可能性も視野に入れたい。

最後に、一応、救出後の写真を以下に。

水面で暴れて、翅の鱗粉が殆ど落ちてしまっているのが見てとれる。蛾は、翅に紋様が描かれているわけではなく、あくまでも粉が紋様を形成しているのが分かる。

救出した個体の子孫達に、また何処かで出会える事を祈って……。

モモスズメ 成虫

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

スズメガの仲間が外灯下に来るのは比較的珍しい方だと個人的に思っているが、前翅長4センチちょっとぐらいの大きなスズメガの一種が来ていた。

名前は、モモスズメ。幼虫の食草は、バラ科のモモやウメやサクラに始まり、他の科の樹木にも及んでいる。所謂、広食性のようである。

写真で見返すと、下翅の桃色(?)が、少し垣間見えていて、美しい下翅を持っているのが伺える。次回の同じような遭遇の時には、少し見せて貰おうかなとも考える。