コガシラアオゴミムシ?  Chlaenius variicornis (Morawitz, 1863)

最近、近隣で、このアオゴミムシの一種を見かけて、写真に撮っていた。

大きさは、小さく感じた。アスファルトの地面を逃げまくる本種を、指で摘み上げるのに本当に苦戦した。

目測で、体長10ミリあるかないかだと思う。

同所で、間違いそうなゴミムシにアオゴミムシとチビアオゴミムシがいるが、アオゴミムシも産毛は目立つが、上の写真の個体ほどではなく、大きさも少しアオゴミムシの方が大きい。では、チビアオゴミムシはと言うと、大きさはいい勝負だが、チビアオゴミムシには、産毛がこんなになく、光沢感がある。

そうすると、コガシラアオゴミムシという種が浮上して来たのであるが、どうであろう。また、コガシラアオゴミムシの画像を見る限り、触覚の第3節までは色が薄くなっている写真が目に付いた。上の写真の個体と同じ特徴である。

生息分布の方は、国内は、北海道から南西諸島までいるようである。海外の分布は、ちょっと情報不足であった。

ニワハンミョウ Cicindela japana Motschulsky 1858 福島県 標高1100メートル

先週末に、家族が山登りにお友達と行くというので、私は、一行を登山口で下ろし、下山口で拾うという完全な運転手の役を買って出た。

買って出た理由の一つは、登山口も下山口も標高は1000メートルぐらいあり、待ってる間の5時間(結局は7時間)は、自由に自然観察やイワナ釣りが楽しめるからである。登山一行もスタート地点に戻ってこないコースが取れる事を喜んでくれる。お互いの利害が一致した。

想像以上に豊かな生態系であったが、先ずはこんなのもいた。

大きさは、体長13ミリぐらいだったのではなかろうか。

陽の当たる登山道に、ハンミョウがいると気付き、必死にスマホを片手に追いかけるのだが、とにかくすばしっこい。1回目は、見失う。

それから、数分後、再び、このハンミョウが落ち葉も混ざる登山道を疾走し始めたのが目に止まった。今度も、とにかく速いし、おまけに瞬間移動の如く突然数センチ高速で飛んだりして、予測不能な動きも見せる。

ただ、今度は角度は悪いが、登山道の木枠で休んだ瞬間があった。恐る恐るカメラを近付けて写せた写真が上のものである。

さぞや、標高1100メートルにいたハンミョウだから、珍しいハンミョウかと思いきや、調べたところ、普通種のニワハンミョウだと思われる。

生息分布は、本州以南……九州辺りまで。

このニワハンミョウは、上翅の色合いや光沢感は個体差があるようで、上の写真の個体は、地味目な方なのかもしれない。ただ、腹部の側は、どんな個体でも光沢感があるらしいので、今度は摘んで写してみようと思う。

コヨツボシアトキリゴミムシ Dolichoctis striatus striatus Schmidt-Göbel, 1846/Dolichoctis rotundata

昨晩、我家の外灯下に来ていた甲虫のひとつである。

大きさは、写真だと違和感なく見えてしまうが、とても小さかった。体長で4ミリいかないんじゃないだろうか。

種名は、コヨツボシアトキリゴミムシ。

この極小のゴミムシは、南方系のゴミムシだと思われる。ゆえに、本州の関東以南から国内では九州辺りまで生息している模様。南西諸島もいるのかな?

海外では、赤道直下の辺りのエリアにもいる。興味深いのは、ニューギニア島の東部や、それに対するオーストラリアのヨーク半島なんかに目撃報告が集まっている。ちなみに、上のタイトルのところで、二つの学名を入れたが、どちらの学名でも、ほぼ同じ生息分布の情報が出てくる。

昨晩は、とにかく暑かったが、暑い日には暑い地方の生物が、寒い日には寒冷地の生物が元気に動き回ってるような気がする。