コヨツボシアトキリゴミムシ Dolichoctis striatus striatus Schmidt-Göbel, 1846/Dolichoctis rotundata

昨晩、我家の外灯下に来ていた甲虫のひとつである。

大きさは、写真だと違和感なく見えてしまうが、とても小さかった。体長で4ミリいかないんじゃないだろうか。

種名は、コヨツボシアトキリゴミムシ。

この極小のゴミムシは、南方系のゴミムシだと思われる。ゆえに、本州の関東以南から国内では九州辺りまで生息している模様。南西諸島もいるのかな?

海外では、赤道直下の辺りのエリアにもいる。興味深いのは、ニューギニア島の東部や、それに対するオーストラリアのヨーク半島なんかに目撃報告が集まっている。ちなみに、上のタイトルのところで、二つの学名を入れたが、どちらの学名でも、ほぼ同じ生息分布の情報が出てくる。

昨晩は、とにかく暑かったが、暑い日には暑い地方の生物が、寒い日には寒冷地の生物が元気に動き回ってるような気がする。

セアカヒラタゴミムシ Dolichus halensis (Schaller 1783) 3

このゴミムシは、ゴミムシ中のゴミムシというか、ゴミムシの定番だと思う。

過去にも投稿済みのセアカヒラタゴミムシを、今回再度投稿しようと思ったのは、胸部背側が赤くないタイプと出くわして写真に撮ったからである。

体長で17ミリぐらいだったと思う。

今回の個体に出会った時に、サイズ的にセアカヒラタゴミムシ、確率的にセアカヒラタゴミムシだと思いたかったが、私がセアカの背(胸部背側)と思っている部分が赤くないのである。

ただ、調べたら、このタイプのセアカヒラタゴミムシも普通にいると認識されていることを知った。では、私が思う背が赤くなく、腹部背側が赤っぽい今回のような個体に出会うと、セアカヒラタゴミムシの背って、腹部背側の事かとの迷いというか不安が生まれた。

でも、やはり、腹部背側の上翅は真っ黒で、胸部背側が赤っぽい個体にも、よく出会う事を考えると、セアカヒラタゴミムシの種名に含まれる背は、胸部背側で良いような気はするのだが、どうなのであろう?

さて、このセアカヒラタゴミムシは、我家の庭にもいる。そして、我家の庭の個体群は、以下のような感じである。

撮影は、本年5月31日……折りたたんだ下翅がレントンゲン撮影みたいに透けて見えているので、上翅のその部分は、色が薄く透明に近いんだと思われる。

同じ個体をもう一枚。

こちらは、光の当て方なのか、下翅は透けていない。直前の上の写真と同じ個体である。

ちなみに、我家のセアカヒラタゴミムシは、この胸部背側が赤茶色で、上翅の中央上側の色素が抜けるタイプである。(今のところ、他のタイプに出会った記憶がないと書きながら、3年前の我家の庭で見かけたセアカヒラタゴミムシの投稿で、凄くオーソドックスな個体の投稿をしているのにも気が付いた。)

最後に、これらの色彩変異が、どんな条件で生まれるのか、もしくは、もしかしたら、どんな条件で推移してゆくのか、ゆっくり観察して行ければなと考える。

相手は、自然下に幾らでもいるセアカヒラタゴミムシだし。

追記………本種の学名の登録年が18世紀と古いが、世界中に広がっているゴミムシのようである。ヨーロッパ、中央アジア、ロシアそして日本に及ぶ。

スジアオゴミムシ Haplochlaenius costiger (Chaudoir,1856)

本日、仕事から帰宅後に、日暮れまで、庭の草むしりをした。

すると、草むらから、このゴミムシが飛び出したのを見逃さなかった。

大きさは、体長22ミリぐらいある。近隣で出会うこの手のゴミムシにしては大きい。

そして、このゴミムシは、世間一般的には普通種であるが、個人的には出会いたかったゴミムシであった。

最初に種名を告げると、スジアオゴミムシ。見分けるポイントは、脚の関節が黒くなっているところは着目して良いと思う。

なんで出会いたかったかというと、このブログを始めた数年前に、我家の庭で夜に出会っているのである。夜に懐中電灯下だと、胸背部は赤銅色が強くなり、恥ずかしながら、当時は、セアカヒラタゴミムシと思っていた。(今では、セアカヒラタゴミムシの胸背部は、光沢を持つはずがないことは学んでいる。)

そして、あのゴミムシが何であったのかを確認するためにも、再び我家の庭で出会いたかったのである。

そして、本日、再会できた。

スジアオゴミムシ………これからも、このゴミムシは、間違わないと思う。

追伸 今晩は、ゴミムシに関しては、もう一つ嬉しい出来事が………先ほど、庭のコンクリートの部分に、やつれたゴミムシらしき昆虫を発見。軽い気持ちでつまみ上げようとすると、高温のガスを爆発音と共に噴出する。高温ガスの温度は、ミイデラゴミムシより上と感じた。(笑)

目下、バケツに捕獲中なので、明るくなったら、写真に撮ろうと思っている。