イボテングダケ Amanita ibotengutake
T. Oda, C. Tanaka & Tsuda (2002)

ちょうど1週間ぐらい前に撮っていたキノコの写真である。

写真だと分かりづらいが、この写真の時点では、地面から現れて間もない小さな段階である。

ハイハイ……近隣でよく見かけるテングタケと思ったが、この時点でも、なんか違うとの予感はしていた。

そして、少し大きくなった姿も、後日見ている(写真に撮ったつもりが、その時の姿を撮っていたかった)のだが、大きくなると水平に傘が開くテングタケとは異なり、深めの土器を逆さまにしたような形に成長していた。

その姿を見た時に、やはりテングタケとは、似てるが少し違う気がして、調べたところ、上の写真の個体は、イボテングダケという近縁種である事が分かった。

違いとしては、既に述べた通り、大きくなった時の形状が異なることもあるが、笠の表面に付いている粒が、硬く尖っているのが、イボテングダケの特徴のようである。テングタケの方が、ペタッとしたイボとのことである。

元々は、テングタケと同種と考えられていたが、2002年の遺伝子解析で、別種と認識されたようである。

さて、テングタケが、毒キノコとして有名なのは周知の事実(?)であるが、こちらのイボテングダケも同様であろう。症状としては、一般的に本種より強い毒性を持つと言われるテングタケに関しては、厚生労働省の自然毒のリスクプロファイルを参照すると、食後30分程で嘔吐,下痢,腹痛など胃腸消化器の中毒症状が現れ、そのほかに,神経系の中毒症状,縮瞳,発汗,めまい,痙攣などで,呼吸困難になる場合もあり,1日程度で回復するが,古くは死亡例もある。

死亡にまで至るケースでは、体調や身体の大きさや食べた量も関係していると思われる。

まぁ、口にしない方が良いキノコなのは間違い無いと思う。

シロオニタケ

このキノコは、近隣の雑木林内で時々見かけるキノコである。

抜いて、傘の下が見えるように写した写真を以下に。

名前は、シロオニタケだと思う。似た種に、タマシロオニタケという種もあるようだが、一応、タマシロオニタケの柄の基部は、もっと潰れた感じでカブラ状と表現している方が多かった。上の写真は、カブラ状というよりは棍棒状であるので、私はシロオニタケと断定した。

実際のところ、ネット上の画像は、画像と種名の組み合わせがゴチャゴチャになっている写真が沢山出回っている印象を受けたが、これは、校閲がしっかりされないインターネットの世界ではよくある事である。取り敢えず、見る側が、真実をしっかり見抜く鑑識眼を持つ事が求められている時代である。

さて、キノコと言えば、食用になるのか毒キノコなのかが、興味の対象の一つになるが、このシロオニタケの多くの紹介記事を読んでると、有毒から猛毒まであり、食用にしない方が無難なキノコなのは伝わってくる。

以下に、この写真を撮ったきのこの近くに別の個体もあって、一瞬別種に思えた。ただ、育ち上がっていくと、粒々や幕も剥がれたり、流れ落ちたりして、全然印象が変わるだけで、私は、同じシロオニタケだと読んだ。

傘の下が見える写真を以下に。