イボバッタ Trilophidia japonica (Saussure, 1888)or Trilophidia annulata (Thunberg, 1815)

最近,近隣で見かけて写真に撮っていたバッタの一種である。

ちょっとピンボケになってしまったのが残念である。

大きさは、頭部から翅の後端までで25から35ミリぐらいの間だったであろうか?正直なところ、思い出せないということである。(まぁ沢山いるので、いざとなれば捕まえて定規で計ることも出来るかもしれない。)大体平均サイズ25ミリぐらいの個体はオスであり,雌は更に10ミリぐらい大きいらしい。

さて、種名はイボバッタである。

イボバッタの名前の由来は、上の写真でも分かるように、胸部の背側に凸凹したイボのようなものが見て取れるところであろう。

卵で越冬して、5,6月頃に孵化して、その後、成体になり活動が目立って来るのは、8月頃からということである。

一応,5年前の9月の終わりに投稿済みの種であるが、その時よりは昆虫達を取り巻く諸々の事象に関して知識も増えたので、再投稿してみた次第である。

ところで、このイボバッタを再度調べてみて、興味深い記事を目にしたのだが、所謂、イボバッタTrilophidia japonica (Saussure, 1888)は、実際のところ,Trilophidia annulata (Thunberg, 1815)のシノニム(学名違いの同一種)とみなされたようであるということである。狭義の学名Trilophidia japonica では、国内の本州以南……南西諸島まで生息しているバッタである。しかし,現実的に、Trilophidia annulata と同一となると,東アジアから東南アジア全土を経て、パキスタンの辺りまで生息しているバッタのようである。

ネット上では、簡単には、日本のイボバッタTrilophidia japonica (Saussure, 1888)が独立した別種であることを証明したような文献には、出くわせなかった気がする。

ショウリョウバッタモドキ Gonista bicolor (Haan, 1842) 2nd

最近、近隣で見かけて、写真に撮っていたバッタの仲間である。

この手の細いバッタで頭部の先端が尖っているのは、ショウリョウバッタと、ショウリョウバッタと比べると、ちょっとズングリ気味のオンブバッタぐらいしか居ないものなのだが、オンブバッタにしては、細身であると感じていた。

また時期を考えると、クビキリギリスの路線もないかと思い、口を見るけど、クビキリギリスの特徴である朱色の口ではない。ではでは、上の写真の個体の8センチぐらいの体長を考慮して、ショウリョウバッタの♂かと思いたくなったが、ショウリョウバッタは、もっと頭部から肩に掛けて、ゴツゴツしているイメージがある。

そして、種名は、ショウリョウバッタモドキと書いてあるではないか。ショウリョウバッタモドキ自体に出会うのは初めてではないが、あまり見かけない、もしくは気が付けないバッタなので、候補から漏れてしまったのは認める。

では、何だっけ?となり、「ピンク色の背中のバッタ」というフレーズで検索したところ、同じバッタの画像が結構出て来た。

このショウリョウバッタモドキは、一風変わった逃避行動を取るのを知っているが、そちらの習性は、1回目のショウリョウバッタモドキの投稿に譲るとして、今回は、このバッタの生息分布を簡単に以下に記しておく。

国内の生息分布は、本州以南……九州近海を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布は、韓国と台湾にいるようである。

クルマバッタモドキ 緑色型

最近、近隣でこのバッタを見かけて写真に撮った。

よく見かけるバッタであるが、緑色のタイプは珍しく感じた。

種名は、クルマバッタモドキだと思う。クルマバッタもどきのオスは、体長40〜45ミリ、メスの体長は、55ミリ〜60ミリぐらいとのことである。

私が見た個体が40ミリ以上あったかなと少し不安になるが、写真から得られる形状的特徴は、クルマバッタモドキだと思う。

クルマバッタモドキの特徴は、背中にくの字上の白いラインが対称に入っているとの事である。この特徴は、ヒナバッタも持っているが、ヒナバッタは、翅の紋様が、もっとシンプルな気がする。

逆に、クルマバッタモドキの本家であるクルマバッタは、横から見た時の背の盛り上がり方等で区別が出来るらしい。

クルマバッタは、減ってきているバッタのようであるが、クルマバッタモドキの方は、開けた草地等に普通に見られ、トノサマバッタと同所的に見られることもよくあるようである。

今回は、緑色のタイプが珍しく感じて写真に撮ったが、近隣近所で普通に見かけるバッタの気がする。