イタドリハムシ Gallerucida bifasciata (Motschulsky, 1861)

2年前の3月の終わりにも投稿しているが、今回の個体は、我家の庭にいたイタドリハムシという事で、投稿してみることにする。撮影は、先週の金曜日の夜である。

ハムシの仲間にしては、大きさは大きく、体長で1センチ弱ぐらいはあるハムシである。

確か、イタドリハムシだったよなとの知識は持っていたが、実際にイタドリハムシである。

イタドリハムシの名の由来は、タデ科のイタドリやギシギシやスイバを好んで食べるところからである。

過去に、我家の庭でも、このイタドリハムシを見かけた時に、そうしたタデ科の植物の生えていない我家の庭(唯一ヤブタデが生えているかな)で、何を食べているのであろうと気になった事があった。

今回、とうとう突き止めることが出来た。彼らは、カタバミ科の大きなオッタチカタバミを貪り食べていた。昼間なら、人影を感じると、直ぐに地面へと落ちて、逃避行動を取るのに、夜は、随分と鈍感というか大胆なんだぁーとも眺めていた。

そして、このイタドリハムシを通して、今回、もう一つ気付きがあった。気付きというのは、このイタドリハムシも、黒とオレンジ色の紋様のパターンを持つ甲虫かということである。このパターンは、甲虫の科を超えて見られるものである。何かしらのメリットを得るための擬態なのか、ちょっと分からないが、甲虫の科を超えて、よく見られる紋様パターンである。

さて、このイタドリハムシの生息分布は、国内は、北海道から九州(対馬含む)まで。海外の生息分布は、興味深くて、東アジアは、朝鮮半島、ロシア沿海州南部、台湾や中国の東部一帯。他にも東南アジアやオーストラリアの幾つかの都市で確認されている。そして、1番興味深かったのは、中央アメリカに濃く拡がっており、その繋がりで、南米大陸の東岸も西岸も赤道辺りまでは確認されているのである。また、北米大陸は、東部から西部へとヨーロッパの移民達が移動したルートと言いたいようなエリアに拡がっているのである。意外なのは、ヨーロッパは、スペインの南部の地中海岸にのみ生息を見てとれる。

ゴマダラノコメキバガ? 成虫 Faristenia quercivora Ponomarenko, 1991

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、全長で9ミリぐらいの小さい蛾である。

写真で見返しても、イマイチ分かりづらいが、キバガの仲間なんだろうなとの予感はした。

調べたところ、キバガ科フサキバガ亜科のゴマダラノコメキバガが臭いなと思っている。似たような雰囲気の種に、ハイイロマダラノコメキバガという種がいるらしいが、ネット上の写真を見比べる限り、上の写真の個体は、ゴマダラノコメキバガに近い気がする。

幼虫の食草は、ブナ科の樹木の葉のようである。

生息分布の方は、国内は、北海道から九州まで。海外の生息分布は、朝鮮半島と台湾からの生息報告が上がっているようである。

ベニモンヨトウ 成虫 Oligonyx vulnerata (Butler, 1878)

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

この蛾の第一印象として、この手のヤガ科のおそらくヨトウガ亜科の蛾にしては、小さいというのがあった。

大きさは、前翅長12ミリぐらいしかなかった。

もうこうなって来たら、ヒメヨトウ亜科の仲間を当たるかとなり、調べてみたところ、ベニモンヨトウという種が浮上してきた。おそらく、ベニモンヨトウという種だと思うが、種名にあるベニモン(紅紋)が何処を指すのか分からないではいる。(実際には、前翅内縁の下三分の一辺りに、左右の翅に対になる赤い小点があるようである。)

ベニモンヨトウの幼虫の食草は、タデ科のミゾソバ等との事だが、まぁ、4,5百メートルぐらい離れた水田周りには、そうしたタデ科の植物も色々と生えているだろう。

ベニモンヨトウの生息分布は、国内は、北海道から九州(対馬含む)まで。海外の生息分布は、おそらく、朝鮮半島、ロシア沿海州には生息していると思われる。