ウスフタスジシロエダシャク 成虫 Lomographa subspersata (Wehrli, 1939)

先ほど、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長16ミリといったところであろうか。

白系のシャクガと言えば、ヒメシャク亜科に多いが、ふっくらした形からヒメシャク亜科の蛾ではなさそうな気はした。

調べてみたところ、エダシャク亜科のウスフタスジシロエダシャクだろうと思う。だろうと思うとの表現を使っているのは、オオウスフタスジシロエダシャクLomographa claripennis Inoue, 1977 という近似種も、一応いるからである。そして、正直、両種とも、そんなに大きな差異はないように感じるのである。

という事で、以下は、ウスフタスジシロエダシャクとして話を進めるが、幼虫の食草は、バラ科の植物(樹木)である。

生息分布の方は、国内は、北海道から九州まで。オオウスフタスジシロエダシャクの方が、関東以西……沖縄までいるようで、南方系なのが分かる。海外の生息分布は、朝鮮半島、ロシア沿海州、そして、おそらくサハリンにもいると思われる。

カブラヤガ 雄 Agrotis segetum ([Denis & Schiffermüller], 1775)

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長20ミリぐらい。

腎状紋と環状紋がハッキリとしていることから、ヤガ科モンヤガ亜科の蛾であることが分かるが、それらにここまでハッキリとした黒いラインが現れるのは限られる。カブラヤガ、オオカブラヤガ、タマナヤガ等であるが、おそらく、上の写真の個体は、カブラヤガだと思う。また、縦の黒いスリットみたいな箇所(楔状紋)も、この3種は目立つ特徴として、持っている。

さて、このカブラヤガの幼虫は、所謂ネキリムシとして知られる野菜を始め様々な植物の根を食べてしまう幼虫である。

生息分布の方は、国内は、北海道から九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布は、ヨーロッパ全土に主要産地として生息しており、続いて極東アジア、他には、中央アジア……アフリカ東岸を南アフリカまで到達している……アイスランドや北米大陸の西海岸にもいるようである。

ネグロクシヒゲガガンボ 雌 Tanyptera (Tanyptera) nigricornis subsp. fumibasis Alexander, 1925

先ほど、我家の外灯下に来ていた昆虫である。

大きさは、体長15ミリぐらいだったであろうか。

尾の先が鋭く尖り、一瞬、何者と思ったが、翅の付け根にある平均棍の存在から、ガガンボの仲間なのが分かり、調べてみたところ、ネグロクシヒゲガガンボと判明。そして、2年前のちょうど同じ日に投稿済みの種である事も確認した。

ネグロクシヒゲガガンボの生息分布は、情報を見つける事は出来なかった。海外の生息分布の情報も見つけられなかったが、Ctenophora flaveolata (Fabricius, 1794)という結構似ている種が、ヨーロッパには生息しているようである。

明らかに、蜂に擬態しているのが分かるガガンボであるが、蜂になろうとの変化は、自らの意思によるものなのか、偶然の産物なのか、どういう風に起こるのか不思議でたまらない。