コイチャコガネ Adoretus tenuimaculatus (Waterhouse)2nd

9月の頭に我家の外灯下に来ていた際に写真に撮っていた小さなコガネムシである。

昨年の5月の頭にも投稿しているが、今回の方が、良い写真が撮れたと思うので、再投稿してみる。

大きさは、体長1センチ弱ぐらいであろうか。

種名は、コイチャコガネ。

成虫は、各種広葉樹の葉を食し、幼虫は植物の根を食すとのことである。芝生の根を食べられた場合は、芝生が枯れる被害が出てしまうのは、自然の流れであろう。

ここで、気になったのは、今回の個体を見かけたのは、秋が始まりかけた9月の頭、昨年の投稿の個体の目撃は5月の頭。ここから想像したくなるのは、年に何回誕生しているんであろうと言うことだが、私の予想に反して、年に一回の出現のコガネムシである。

今回投稿した個体は、今年生まれたばかりの個体であり、寒くなると土に潜り越冬するようである。そして翌年の5月ぐらいから目覚めた個体が産卵活動をするというサイクルのようである。成虫として凄く長生きな甲虫だと思う。このサイクルを考えると、今回の秋に誕生したばかりのコイチャコガネは、産毛が多く生まれたてのような雰囲気であるが、来年の夏に越冬から目覚めた個体は、産毛も薄れた姿になっているに違いないと予想したくなる。

さて、このコイチャコガネの生息分布は、国内は九州以北、本州までということである。では、九州より南には居ないのかと言うと、亜種が数種居るようである。海外の生息分布は、お隣の韓国に普通に生息しているようである。

ヒメエグリバ 成虫 Oraesia emarginata (Fabricius, 1794) 2nd

だいぶ時間が過ぎてしまったが、9月半ばに、我家の外灯下に来ていた蛾の投稿をしてみようと思う。

2年前の9月に過去に投稿済みの種であるが、今回は、我家に訪れていたということと、過去に投稿したタイプと紋様の雰囲気が違う(個体差が大きい種のようである)と言う事で、再投稿することにした。

上から見ると、こんな感じである。

大きさは、体長で、20ミリ弱ぐらいであったと思う。

種名は、ヤガ科エグリバ亜科のヒメエグリバ。

幼虫の食草は、アオツヅラフジ。アオツヅラフジ自体は、近隣に普通に生えているツタ植物である。

成虫は、果実を吸汁するようであるが、庭にあるハナモモの実が、過去にアカエグリバに吸汁されまくっていたのを思い出すと、同じ習性を持っているのだと思う。

さて、生息分布の方は、国内は、本州以南……九州近海を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布は、台湾や韓国にもいるようで、特筆と思うのはインド半島に北から南まで満遍なく生息報告が上がっているところである。そして、オーストラリア大陸の北東岸にも居るのだが、オーストラリアの東岸にいる世界共通生物は多いが、北岸からも生息報告が上がるのは珍しい気がする。アフリカ大陸は、南東岸に集中している。

更にもう少し詳しく見ると、アフリカのマラウイとかザンベジ川を少し上った内陸部にいる事とインドの分布である。インドも、バングラデシュに注ぐガンジス川沿いに生息しているように見えるのである。ただ、標高の低い場所には定着せず、ある程度標高のある場所に集中しているように見える。

同時に気になったのは、ヒメエグリバの幼虫が食草とするアオツヅラフジCocculus orbiculatus (L.) DC.であるが、こちらは、東アジアの温帯地域に特化した植物であることが分かった。

ニトベエダシャク 成虫 Wilemania nitobei (Nitobe, 1907)

2週間ぐらい前の写真になってしまうが、我家の外灯下に来ていた蛾の投稿をしようと思う。

大きさは、前翅長18ミリぐらいだったと思う。

なんとなく初めて見る蛾のような気がしたのだが、調べてみたところ、ニトベエダシャクと判明。晩秋に現れる蛾とのことなので、時期もピッタリと合う。

ちなみに幼虫の方は、たまに見かける気がするが、成虫は、初めて見かけた。

幼虫の食草は、広食性で多岐に渡るようである。

生息分布の方は、国内は、北海道から九州近海まで。海外の生息分布は、ロシア沿海州、朝鮮半島、中国の一部、台湾で確認されている。