カキバトモエ 成虫 Hypopyra vespertilio (Fabricius, 1787)

数日前に近隣で見かけた蛾のひとつである。

大きさは、前翅長4センチぐらいの大きな蛾であった。

この蛾が日陰の建物の壁面に止まっているのには、最初、気が付かなかった。蜘蛛の巣に掛かった落ち葉ぐらいに思っていた。ただ、接近した時に、飛び立ったので、大きな蛾であったのかと気が付いたのである。

次に止まった場所も運良く、スマホのカメラが届く範囲であったので、撮った写真が上の一枚である。

大きさや形状から、直ぐにヤガ科トモエガ亜科の蛾であろうなとの予測は付いたが、トモエガ亜科の特徴であるトモエ(巴)紋様の眼状紋が見て取れない。

調べてみたところ、トモエガ亜科のカキバトモエという種類である事を突き止めた。最初は、カギバトモエという種かと認識しそうになったが、ネット上の信頼筋のウェブサイト達が、カギバではなく、カキバトモエという種名で投稿しているので、カキバトモエが正式な種名だと思われる。ちなみに、カキバの意味するものは、今の自分には分からない。

さて、幼虫の食草としては、マメ科のネムノキやアカシアなんかが知られているようである。夜間は、クヌギやコナラの樹液なんかを吸いに来ている瞬間も、よく目撃されるとのことである。

生息分布の方は、国内は、本州から対馬含む九州まで。海外の生息分布は、朝鮮半島、台湾、中国沿岸部、インド沿岸部。一方でまたインドシナ半島や中国とインド国境付近といった標高の高い地帯でも目撃されているようである。

ソトモンツトガ 成虫 Miyakea expansa (Butler, 1881)

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾のひとつである。

一眼見た時に、直感的に、見た記憶はない種と思い、飛び去られないように慎重に近づき、写真に撮った。

見たことがないと思っていても、過去の投稿を確認してみた時に、案外、忘れてしまっていただけで、投稿済みの種のケースも出てくるのだが、今回は、本当に初めて出会う蛾であった。

さて、その蛾は以下の蛾である。

大きさは、前翅長12ミリぐらいあって、決して凄い小さな蛾の部類ではない。

種名はと言うと、ソトモンツトガだと思う。ニセソトモンツトガという種も存在するような情報もあったが、ソトモンツトガ自体が、それほど多くの情報がある蛾ではなく、ニセソトモンツトガになると、殆ど情報は皆無であったので、私は、上の写真の個体をソトモンツトガとして投稿したい。

ソトモンツトガの生息分布は、国内は、本州から対馬含む九州まで。海外は、韓国からの報告はあるようである。

ネット上でも、違う人達からの何種類もの画像がヒットしてくるわけではない事からも、結構レアな種だと思いたい。そのように言及している方もいた。

当然、幼虫の食草も突き止められていないようである。そんな比較的珍しい種に、自宅の外灯下で出会えたのは、幸運だったかもしれない。

ケブカチビナミシャク? 成虫 Gymnoscelis esakii (Inoue, 1955)

数日前に我家の外灯下に来ていた小さな蛾のひとつである。

既知種と思い、正確な大きさを記憶に留めなかったのだが、前翅長8ミリぐらいの蛾であると言われれば、確かにそれぐらいだったと思う。

幼虫の食草として知られている植物に、キンポウゲ科のセンニンソウの蕾やウコギ科のタラノキの花なんかが知られているようである。

生息分布の方は、国内は、本州から九州を経て、沖縄本島にもいるようである。海外は、朝鮮半島にはいるようである。

また、ちょうど今時分の5月から7月ぐらいの間と、晩秋の11月12月に見られる蛾のようである。

最後に、自分の過去の投稿を確認したところ、3年前の5月11日に投稿済みである事を確認したが、その時の投稿に使っている写真が明らかにケブカチビナミシャクでないことも確認した。近々、直しておこうと思う。

ちなみに、ケブカチビナミシャクのケブカの意味をネット上の説明を元に検証してみるのだが、イマイチまだピンと来てはいない。