マタスジノメイガ 成虫 Pagyda quinquelineata (Hering, 1903)

先週の金曜日の晩に我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長10ミリぐらいだったのではないだろうか。

種名は、マタスジノメイガだと思う。

幼虫の食草は、クマツヅラ科のムラサキシキブの類のようである。近隣には、普通に生えている。

生息分布の方は、国内は、北海道から対馬や竹島含む九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで生息しているようである。海外は、朝鮮半島にいると思われる。済州島からの報告も上がっているようである。

ところで、このマタスジノメイガには、フタマタノメイガとヨスジノメイガといった結構そっくりな類似種がいるのだが、どういった進化の変遷があって、種文化したのか気になるところである。ヨスジノメイガと思われる蛾に関しては、過去に近所で見かけた個体を投稿(2021年10月28日)しているが、という事は、同所に共存しているということになる。長い年月をかけて断絶された環境で種分化したと思われる種たちが、今度はどれだけの年月をかけて同所で再会したのか気になるところである。

ちなみにマタスジノメイガ、ヨスジノメイガ、フタマタノメイガの3種の生息分布は国内の傾向と、朝鮮半島の傾向は、同一なのだが、海外は、ヨスジノメイガは、台湾でも確認されているらしく、更にフタマタノメイガになると、それに加えて、東南アジアのタイの辺りでも確認されているようである。

ネアカマダラメイガ 成虫 Etielloides bipartitella (Leech, 1889)

数日前に我家の外灯下に来ていた蛾のひとつである。

ちょこまかと動き回っていたので、写真がピンボケになってしまったが、種名は、ネアカマダラメイガだと思う。

前翅の後端の方が、もう少しハッキリと見える写真を以下に。

大きさは、前翅長で10ミリぐらいはあり、決して小さい印象は持たなかった。

似た種に、イタヤマダラメイガ(旧名 ナシハマキマダラメイガ)がいるが、イタヤマダラメイガの方が、下唇髭が細く尖っているようである。また、イタヤマダラメイガの方が、気温が低くなる標高が高い場所や北の方に生息しているような傾向が読み取れる。

では、本種、ネアカマダラメイガの幼虫の食草はと言うと、まだしっかりと確認されていないようである。

生息分布の方は、国内は、本州以南………対馬含む九州まで。海外の生息分布は、朝鮮半島には生息している模様。一方、イタヤマダラメイガは、国内は、北海道にも生息しているようである。

ヨモギヒラタマルハキバガ 成虫 Agonopterix yomogiella (Saito, 1980)2nd

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、体長10ミリ弱ぐらい。

種名は、ヨモギヒラタマルハキバガ。ヒラタマルハキバガに属する蛾である。

時々見かけるし、3年前の4月8日にも投稿済みである事を確認した。ただ、なぜ再投稿しようかと思ったかと言うと、3年前の投稿時に使っている写真が、全然鮮明ではないので、今回は、もう少しマシになった写真で再投稿してみようと思った次第である。

幼虫の食草は、キク科のズバリ……ヨモギらしい。(本当にヨモギだけしか食べないかと言う点は、慎重になった方が良さそうだが……。)

国内の生息分布は、北海道と本州で確認されている。海外の生息分布は、ちょっと情報に行き着かなかったが、学名の年代とネーミングを見て、頷けた。1980年に、Saitoさんが、Agonopterix yomogiellaという学名で登録している比較的新しく種として認められた種だと知った。学名に、yomogiellaというヨモギを連想出来る部分もある。