コシロアシヒメハマキ 成虫 Hystrichoscelus spathanum (Walsingham, 1900)

一昨日の晩に、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長で8ミリぐらいであったであろうか。

種名は、コシロアシヒメハマキかと思うのだが……。

実際のところ、昨年の6月に近隣で見かけた個体を投稿済みの種であるが、その時の写真よりは遥かに良い写真が撮れたと思うのと、我家で写真が撮れたという観点から、再投稿してみようと思った。

幼虫の食草は、ブナ科のコナラやクヌギ等とのことである。

生息分布の方は、国内は、本州以南……九州を経て奄美大島辺りまで。海外は、台湾からの生息報告もあるようである。

シロヒトリ 雌雄 触角の違い Chionarctia nivea
(Ménétriès, 1859)

8月の暮れより、近隣の自然下では、シロヒトリとの遭遇が容易いはずだが、この沢山いるシロヒトリを眺めながら、今年は、自分にしては珍しく好機を逃す事なく、一つの実験(調査?)を試みれたと思う。

そうだ……沢山出会えるシロヒトリ達を見比べて、雄と雌の違いを見出し、確証してみようと……。

そして、運の良い事に、モデルは沢山いるだけでなく、おとなしく近づいても逃げない。おまけに、手で摘んでも、擬死の習性で、しばらくの間は動かず、観察はし放題になる。

そして、もう一つ運の良いことに、この日は、産卵直後と思われる個体が、産みつけた卵に覆いかぶさるようにいた。普通に考えると、その個体がメスだと思うので、その個体はどんな特徴があったかは以下の写真で説明してみる。

触角が糸棒状に見える。厳密には、糸棒状というよりは、片側に微妙な櫛歯(鋸歯)があるのが分かる写真を以下に。

以上が、メスの触角の特徴であるが、蛾の一般的な傾向である雌の方が大きいというのは、この蛾にも当てはまり、雄が前翅長30ミリぐらいといったら、雌が35ミリぐらいではないだろうか。

続いて、雄の触角の特徴が見て取れる写真を以下に。

少しアップしたものを以下に。

確実に両歯状になっているのが分かり、しかも片側の櫛歯は長めである。

以上が、シロヒトリの雄と雌の違いである。

近隣でヒトリガの仲間は擬死の習性を持つものも多いが、ちなみに、擬死すると、どういうメリットがあるのかを確信するような現場には出会したことがない。

シロマダラコヤガ 成虫 Protodeltote distinguenda (Staudinger, 1888).

先ほど、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長13ミリぐらいだった。

ヤガ科スジコヤガ亜科のこの手の蛾達は、似ているのが多いが、上の写真の個体は、シロマダラコヤガだと思う。

幼虫は、イネ科のチジミザサやアキメヒシバを食べることが確認されている。

このシロマダラコヤガの生息分布は、国内は、北海道から九州近海まで。海外の生息分布は、ちょっと調べても出てこなかったが、きっとそっくりな別の種と同一種としてまとめられている可能性も感じる。