モンキチョウ 成虫 Colias erate
(Esper, 1805)

この蝶は、近隣で時々見かける。モンシロチョウのように一帯を複数で乱舞しているというよりは、なんとなく単独でいるところを、よく見かける気がする。

大きさは、モンシロチョウより少し大きいぐらいで、決して小さい気はしない。

翅を広げて翅表の方が写る写真を以下に。

飛翔している時に見える翅表の紋様も、ほっこりさせてくれる可愛らしさがある。

さて、種名はと言うと、モンキチョウである。

上の学名における生息範囲は、遠くヨーロッパ東部より中央アジアを経て、極東の台湾や日本までいるらしい。南の方へは、アフリカ大陸のエチオピアやソマリアまで。所謂、動物地理学的に旧北区に拡がっているようである。

一応、日本にいるものは、Colias erate poliographus (Motschulsky,1860)
という亜種として捉えられているようである。3月から11月ぐらいまで見れるチョウで、年2化している。

このモンキチョウの幼虫の食草は、マメ科の植物という事で、ムラサキウマゴヤシ(アカツメクサ)からシロツメクサからハギの類まで広範囲に食べれるとのことである。

ちなみに、白いモンキチョウというものも、たまに見ることが出来るが、モンキチョウの雌には、黄色いのと白いのと2タイプがあるとの記事を読んだ事がある。白いモンキチョウの投稿も、続けてしてみようと思う。

アカボシゴマダラ 春型

少し前に、我家の庭で、見た事のない大型の蝶が飛んでいるのを見かけて、急いで網を持って来て…捕まえた事があった。

しかし、突然、家の中から呼ぶ声がして、室内に入ったのだが、用事を済ませて、再び、捕まえたその蝶の元に戻った時、網の中には、その蝶は居なかった。地面との間の狭い隙間から逃げてしまったものと考えられる。

しかし、この前の土曜日に、ふと出かけた近隣の場所で、低木に翅を広げて止まる同じ蝶を発見。恐る恐る近付き写真に撮ろうと試みた。近付くと翅を閉じられる……少し待つとまた開く……近付くと閉じられるの繰り返しで、翅を閉じた瞬間しか写真に撮れなかったが、以下がその時に撮った写真である。

そして、帰宅後に、期待に胸を膨らませて調べ始めたら、私的にはお馴染みの外来種のアカボシゴマダラの春型と分かった。

少し落胆したのと同時に、アカボシゴマダラの春型は、アカボシゴマダラ夏型と随分印象が違うなとの新知識を得れた事を前向きに捉えて、一件落着にした。

しかし、このアカボシゴマダラの春型というものは、種名にあるアカボシ(赤星)の要素がなく、一般的なアカボシゴマダラのイメージとは違うんだという学びをもたらしてくれた。黄色い長い嘴も、この蝶の特徴のようである。

ミスジチョウ 幼虫 成虫

昨晩、夜に懐中電灯で、家の庭木を照らしていたら、モミジの未だ芽生えたばかりのフニャフニャの葉にぶら下がる蛾の幼虫らしき物体を発見。

写真が撮りにくい場所だったので、一旦捕獲して、室内で撮影を試みた。

なんか見たことがあるようなないような。早速、蛾の幼虫を当たるが、ヒットせず。こんなに特徴的な出立ちにも関わらず、ヒットして来ない理由が分からないまま、どっちが頭部だろうと、もう一度、その幼虫を観察すると、意外にも頭部はハッキリと見えていた。

その頭部の紋様を見て気が付いた。過去にヒメジャノメの幼虫の頭部を見た時と同じだと。そして、蝶の幼虫だと気が付いた。上の写真でも、その頭部の特徴は写っている。

今度は、蝶の幼虫を当たると、直ぐに、ミスジチョウの幼虫がヒットして来た。

ミスジチョウの幼虫は、今回のモミジのようなカエデ類を筆頭にハンノキやブナ科の樹木の葉等を広範囲に食べるようである。

ミスジチョウは、ごくたまに我家の庭も飛んでいるのを見かけるが、似た感じで小さめのコミスジに比べると、全然少ない印象である。

低空をサラサラっと迷いなく飛んで静止することなく立ち去るミスジチョウが、気付かない間に、我家のモミジの木に産卵してたとは少し感動である。

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2021年5月10日追記。

実のところ、この写真を撮った後に、このミスジチョウの幼虫は飼育してみた。

数日で殆ど動かなくなり、死んでしまうのかと思っていたら、いつの間にかモミジの枝にぶら下がり蛹になっていた。

そして、蛹になってからが長かったが、蛹の方も、この蝶の成虫のサイズからすると小さいもので、しかも蛹の下半分は透けていて身が入っているようには見えなかった。半ば、本当に、こんな小さな蛹から中大型のの蝶が羽化して来るのかと半信半疑であった。

しかし、ある日、4月の終わり頃だったが、その蛹は蝶になっていた。蛹期間は2週間ぐらいだったと思う。

翅が上手く開かなかったのか、乾くまで待っているのか、室内のカーテンの後ろにいた。何回か自力で羽ばたいて移動しているのを確認したので、屋外へとリリースしてあげた。

しかし、翌日、庭のスイレンバチに浮いているのが目に止まった。ごめんなさいという気持ちで、弔ってあげようと拾い上げたところ、まだ生きていたので、近くの草むらに止まらせてあげた。

その後の消息は分からない。