先程、コマユミというニシキギ科の小さな赤い実を付ける落葉低木の投稿をしたので、今度は、少し同じような樹形や樹高(今回のサワフタギの方が、少し太く大きく育つ印象ではあるが)で、対照的に青い実を付ける身近な落葉低木の投稿をしてみたいと思う。
上の写真は、9月の半ばに家から徒歩数分の近所で撮ったものである。名前は、サワフタギ。名前の由来は、沢を塞ぐように覆いかぶさるように生えるところから来ているらしいが、私の暮らす茨城の県南には、沢と呼ばれるようなものは皆無に近く、沢や水と結びつかない様な場所にも全然生えている。ただ、少し日陰っぽい鬱蒼とした湿ったイメージの林内に生えている様な気はする。
この木を私なりに紹介すると、私の好みではないとの紹介から始まってしまう。理由は、秋に赤にも黄にも紅葉しない。あとは、幹肌が、縦に細い筋が貫くタイプなのだが、その凹凸の凹の部分が常に湿るのか黒くなりジメジメした印象の幹肌であり、これも好みではない。唯一、この木の私が感じ始めている風情を書くと、秋に赤い実を付ける樹木が多い中、その瑠璃色の青い実なのではないかなと思う。
きっと、青い実に焦点を当て、生け花に使ったり、茶の湯の席に添える植物として使うなら、なんとも趣のある雰囲気を醸し出してくれる植物のような気はする。もし、凛とした静寂のある空間にこの瑠璃色の実を使った質素な生け花を目にしたとしたら、日本人としての侘び寂びに通じる感覚(感動)が、人知れず体内に染み渡るのは、ラットレースの中を生きてる私にも想像できる………
最後に、他の場所で撮ったサワフタギの写真で、実の瑠璃色感がよく出てる写真をアップして、この投稿を締めくくることにする。