フタモンホシカメムシ 成虫 Pyrrhocoris sibiricus (Kuschakewitsch, 1866)

少し時間が開いてしまったが、11月22日に写真に撮っていたカメムシである。

指との比較で大きさを想像すると、体長8-9ミリといったところであっただろうか。

この晩秋の小春日和の日中に、地面を移動しているのを見かけて、あまりのすばしっこさに、カメラのピントを合わせれず、最終的には、摘み上げて写真に撮ったのが上の写真である。

初めて見るカメムシだと感じていたが、過去の投稿を確認したら、昨年の4月12日に、投稿済みの種と分かった。

種名は、フタモンホシカメムシ。

近似種に、クロホシカメムシという種が居るらしくて、簡単な見分け方は、腹部を見た時の脚の付け根の紋様パターンらしいが、クロホシカメムシは、その部分が薄褐色で、フタモンホシカメムシは、その部分が白黒の斑紋様になっているらしい。

そして、神様の悪戯なのか、そんな絶対に普段は敢えて写真に撮らないであろう腹部の写真を、今回は偶然に撮っていたのである。この個体を指で摘み上げる際に、偶然にひくっり返ったのだが、その時に、意外とメリハリのある腹部に興味を惹かれて、写真を撮っていたのである。

その写真が以下である。

上の写真を見る限り、フタモンホシカメムシの腹部の特徴を、しっかりと見てとれる。

さて、このフタモンホシカメムシの生息分布は、生息報告から推測すると、韓国と日本に集中しているようである。実際は、シベリア東部や中国東北地方にも生息しているようである。一応、国内の生息分布は、北海道から、九州近海の島嶼までとのことである。

稲を始めとした野菜を吸汁するようで、他の幾つかのカメムシと同様に、害虫としても認識されているようである。

ムラサキシメジ? Lepista nuda (Bull.:Fr.) H.E. Bigelow & A.H. Sm.

最近、見かけた大きめのキノコである。

傘の径は、14センチぐらい。

柄の地上部は、7センチぐらいで、太く硬い。そして、地下部は、かなりこんもりしている。

写真の外観含めて、この特徴から、今の時期にも生えて来るキノコを調べていたら、ムラサキシメジという種が、有力候補かなと思うようになった。

ムラサキ(紫)が名前に付くように、最初はもっと紫がかっているようで、育って来ると白褐色に変わってくるとのことである。1枚目の写真でも、薄らと紫の名残が見えなくもない気がする。

そして、輪生するというか近くにも生える習性があるとのことだが、確かに並んで生えていた。

おそらく、このキノコの若い時は、もっと紫色をしていたと思われるが、今シーズンは、その瞬間を見逃した可能性もあるので、よく訪れる場所なので、来年は、同じ場所で、紫色をした同じキノコを見てみたい。もし、同じ場所に生えてくるこのキノコの若いステージが、紫色でなかった場合は、違うキノコの可能性が大だが……。

さて、このキノコの生息分布は、北半球は、ヨーロッパ全土と、北米大陸に集中して、アジアでは、日本とロシア沿海州に多く見られるようである。そして、南半球も、アフリカ大陸、オセアニア大陸に、南アメリカ大陸に、北半球ほどではないものの、生息の報告が結構上がっているように見える。

一応、ムラサキシメジは、食用になるようで、若い紫の個体を茹でてから食べることが薦められていた。ただ、味は無味無臭で癖がなく、旨くもなければ出汁も期待できないとのことである。

ホシササキリ Conocephalus (Xiphidion) maculatus (Le Guillou, 1841) 2nd

最近、このキリギリスの仲間を近隣で見かけて、写真に撮っていた。

大きさは、かなり小さいとの第一印象であった、実際に目測で、純粋に身体の部分の長さだけで、1センチぐらい、翅端までで、15ミリちょっとといったぐらいしかなかったと思う。

種名は、調べたところ、ホシササキリと判明。同時に、2年前の11月8日に投稿済みの種であることも確認した。そして2年前の投稿でも、その小さいサイズに着目していたのが、過去の投稿から分かる。

この手のキリギリス系の形状をした直翅目(バッタ目)としては、かなり小さい方だと思う。

さて、このホシササキリの生息分布の方は、興味深くて、アフリカの東南岸全域に、西岸赤道付近の一部に、そして、アジアは、インドから東方へ、タイ、ベトナムといったインドシナ半島、その南のマレーシアやインドネシア、そして中国東南岸から朝鮮半島南部まで。また台湾から北上して、国内は、南西諸島から北は、東北地方の中部辺りまである。オーストラリア大陸東岸や、インド洋に浮かぶモルディブ諸島なんかでも生息確認されているようである。

そもそも直翅目(バッタ目)が、どのような世界分布をしているか、現時点の私は勉強不足で詳しくないが、どの辺りが、このホシササキリの原点なのか、ちょっと分からないでいる。ただ、結構暑い地域にも対応している種であり、逆に寒い地域には進出していない種だと分かる。

その割には、随分と寒くなった今時分にも生存している事に興味がそそられる。それと、その小さなサイズも。